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賃貸住宅で「Shelf 壁一面の本棚」のような大型家具を導入する場合、以下のような懸念点があります。
- 壁に傷をつけられないため、地震などによる転倒防止のための壁への固定ができない
- 大型家具は将来転居した際に移設できない可能性がある
- 現在の住まいにあわせて購入した場合、新居にサイズがあわない可能性がある
上記のような事情を抱える賃貸住宅にお住まいの方に向け、「Shelf 壁一面の本棚」の導入にあたって、以下のような「フィラー板」(オプション)の活用を提案しています。
【フィラー板について】
「フィラー板」とは「隙間を埋める部材」を意味します。「Shelf 壁一面の本棚」では、「地震などによる転倒防止」や「高さ調整」のため、必要に応じて使用します。
賃貸住宅で壁に傷をつけずに本棚を固定する方法(転倒防止策)
本棚などの大型家具の設置で気になるのが、地震などによる転倒の防止(固定)ですが、「フィラー板」を用いることで、壁に傷をつけずに転倒防止のための固定が可能になります。
「Shelf 壁一面の本棚」は、お客さま自身で組み立てて立ち上げていただきます。床で組み立てた本棚を立ち上げるためには、天井や梁にぶつからないよう、通常5センチ程のクリアランス(隙間)が必要になりますが、どこにもぶつからずに立ち上げられるということは、逆に言えばそのまま前に転倒してしまう可能性もあります。
通常であれば附属の転倒防止金具で壁に固定していただく事をお勧めしています。ですが、賃貸住宅で壁に傷をつけられない、新築で壁に傷をつけたくない、といった事情がある場合、転倒防止のための固定方法として「フィラー板」の利用をお勧めします。
天井や梁と本棚に設けたクリアランス(隙間)に、その高さにサイズをあわせた「フィラー板」を挿入します。これにより「フィラー板」が天井と本棚の間で「突っ張り棒」の役割を果たし、地震の揺れなどによる本棚の転倒を防ぎます。
「Shelf 壁一面の本棚」と同じ素材を使っており、縦材の上部に組み込まれた金具で接合するためパッと見では、部材が埋め込まれているように見えません。縦材が天井まで伸びているように見えます。通常の突っ張り棒とは異なり、本棚のデザイン性や部屋のインテリアの雰囲気も損なうことなく、転倒を防止することが可能です。
「突っ張り棒」で代用する際の注意点
大型家具の転倒対策として、後から手軽に導入できる「突っ張り棒」が広く用いられています。「フィラー板」を用いずに、突っ張り棒で転倒を防止することも可能ですが、突っ張り棒を使用する際にはいくつか注意点があります。
天井に対して転倒防止策を取る際には、下で支える部材と天井の下地の位置をあわせる必要があります。「フィラー板」を用いる場合、縦材上部の「面」で天井と接触するため、支える面積が広く、また複数の縦材を使うため、天井下地の位置とどこかしらであわせることが容易にできます。しかし、天井を「点」で支える突っ張り棒は、その点を天井の下地位置にしっかりとあわせる必要があるため、設置個所を選ばなければいけません。
また、突っ張り棒は天井との摩擦で家具の転倒しにくくする部材です。家具と天井との間で天井を押し上げてるように支えています。コンクリートにクロスを貼った直天井と呼ばれるような天井であれば、しっかり固定が可能ですが、吊り下げ天井(天井と上階もしくは屋根裏との間に空間があるタイプ)の場合、釣り下げられた天井の部材を突っ張り棒が押し上げてしまい、しっかりと固定されない可能性があります。
転居先で本棚のサイズ(高さ)があわない場合
賃貸住宅の場合、将来的に転居の可能性も考えられます。
「Shelf 壁一面の本棚」は組立式のため、解体して移動、新居で改めて組み立て直すことで引き続き使用が可能です。ただし、新居では天井の高さが異なることも考えられます。それまでの住まいにあわせた高さでは、新居の天井の高さと本棚があわないケースも想定できます。その際には「フィラー板」を「高さ調節材」として利用することが可能です。
新居で組み立て直した「Shelf 壁一面の本棚」と新居の天井との高さを測定し、改めて作成した「フィラー板」を天井との隙間に挿入します。これにより転居後の新居でも転倒を防止し、尚且つ天井までの高さにあった壁面収納を引き続き使用できます。(新居で壁への固定が可能な場合は、そのまま壁に固定してお使いいただくことも可能です。)
フィラー板の設置方法
「フィラー板」の設置方法は次の通りです。
- 天井の高さを計測
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まず、設置予定の箇所の天井(干渉する場合は梁等)の高さを計測し、ご注文ください。
なお「フィラー板」の取り付けには、縦材の上部に専用金具を埋め込む必要がありますので、ご注文の際に「フィラー板取り付け」の旨、必ずご連絡ください。 - 天井と本棚とのクリアランスを計測
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届いた本棚を組み立て・設置し、天井や梁と本棚とのクリアランスの高さを測ります。
このとき、カーペットなど重さで若干沈みが生まれるような床面に設置する場合は、自重による沈みも含めて高さを計測するため、収納予定の書籍などを納めたかたちで計測いただくことをお勧めします。 - フィラー板の作成・設置
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計測したサイズ(天井とのクリアランス)で「フィラー板」を制作します。後日、お手元に届いた「フィラー板」を天井や梁との間に挿入し、完成です。
- 本棚の転倒は防止できますが、地震等の揺れにより棚に収納しているものが飛び出す可能性がありますので、ご注意ください。
- フィラー板の設置をご希望の際は、ご注文の際にその旨を必ずお伝えください。
- 既に「Shelf 壁一面の本棚」をご利用で、天井との隙間を埋めたいとお考えの方はご相談ください。
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