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大量の本を自宅に保管する場合、それを整理するためには複数台の本棚が必要です。複数の本棚をどのように配置するか、一つの解決策として、すべてを一箇所に集約し、その場所に凝縮させるという方法があります。これが3面本棚部屋の発想の始まりです。
この考え方は、かのメンタリストのDaigoさんが「その部屋に這って入ってもいい」というオーダーを受け、一つの本棚を可動式にしてそこをその部屋への出入りの場とすることを提案、それを実行に移したことから始まりました。
ここではマルゲリータの壁一面の本棚を使って3面を取り囲む、置くだけの構成のご紹介です。
3面本棚部屋の魅力
静謐な空気
3面本棚に囲まれた部屋は、静謐な空気を醸し出します。多くの本の背表紙が語る自己の成長やその過程を浮かび上がらせながらもその物語が無言で語られている空気を作ります。一方で本は静かな時間やリラックスした瞬間に寄り添います。本棚で囲まれた部屋は、読書や考え事をするのに理想的な静謐な場所となり、落ち着いた雰囲気に包まれます。

大量の蔵書の収納
本をたくさん読む人や蔵書が多い人にとって大量の本を収納できることは理想的です。また、本を中心に据えたインテリアは知的であり、読書や学習の空間としても使いやすいです。このようなデザインは、ライブラリや書斎、読書室として機能するだけでなく、自分の趣味やコレクションの展示などにも大いに利用されます。

3面本棚部屋を作る
例えば自宅の部屋を3面本棚部屋にするとしたらどのくらいの本が収納出来るか、そのシミレーションです。

壁面4面のうち1面は開口部に面してそのままワークデスクとして使用、更にその向かいの壁面の一部は出入りの為のドアという設定で残った壁面に奥行250mmの本棚を設置するとしてその面としての長さ、及び総コマ数は以下の様になります。1コマのサイズはマルゲリータ壁一面の本棚のコマのサイズです。
設定条件としては
・1面は開口部に向かい、そこにはワークデスクを設置、本棚は置かない
・エアコン、コンセント、スイッチ等の干渉物はとりあえずは考慮に入れない
・部屋の出入口のドア幅は900mm程度とする
・天井までは目一杯7コマの本棚が設置できるものとする
という設定条件です。
設置実例
File438 3面本棚部屋
この部屋は3面が本棚で構成されています。コの字型に並んだ真ん中の本棚にキャスターがついていてその本棚全体を動かすように開けて部屋に入ります。部屋に入ったら本棚を閉じるとそこは完全な密室状態の本棚部屋になります。メンタリストDaigoさんの提案を具現化した3面本棚部屋の第一号です。



File480 壁3面が本棚の書斎
窓に向かう位置にワークデスクを設置、それを取り囲む様に3面の壁に本棚を配置しています。入り口のドアの部分だけを除いてすべての壁面に本棚が巡らされています。ワークデスクの高さはその窓の面台に合わせる高さでそれがそのまま連続する形で外に向かいます。



File299 3面が壁一面本棚の部屋
比較的広いベッドルームの3面に本棚を設置したケースです。室内が広いのとベッドからの距離があるので本が溢れている感覚はなく1面に向かえば自然な感じがします。それは本棚自体が離れていて距離があり、それぞれの面が独立したかの様に見えるからかもしれません。



File447 2つのDEN
DENは床から一段上がった位置にあり、右手に見ると奥に進むと、直角に並べられた壁一面のA5判本棚が広がっています。この空間は、本棚のセルに合わせて窓の位置も調整され、心地よい雰囲気が漂っています。



File549 4面を本棚に囲まれた書斎
戸建住宅の一室、そこにある2箇所の窓、入り口ドア、エアコンをかわしながら基本的にはロータイプを中心に配置された4面が本棚の部屋です。そのうちの1面はワークデスクを兼用、静かな書斎を構成されています。



File488 ロータイプで腰壁を作る
室内の3面を腰壁の高さのロータイプ本棚で囲まれてます。ロータイプの本棚なのでその上部は開放され、額装されたアートが上品に飾られています。またこの部屋にある窓も自然な形で交わして力の入らない静謐な空間になっています。



写真:本棚 SLF ロータイプ本棚
File458 4面が本棚に囲まれたワークスペース
工務店のワークスペースは、4つの面が本棚とワークデスクで構成され、その中の一面には開口部があり、そこからは玄関が見えるようになっています。基本的な構造は壁一面の本棚であり、これまでにない斬新なデザインとなっています。



File448 書架に囲まれた閲覧スペース
ここは閲覧室と学習エリアが一体化した図書室です。向かい合わせに配置された壁一面の本棚は、それぞれがキャスターを備えており、必要に応じて自由にレイアウトを変更できます。また、その周囲にも壁一面に本棚が配置され、コーナー部にはカスタムメイドの閲覧机が配置されています。



File336 壁3面を本棚に
洗練された室内デザインを特徴とするのは、ワークスペースの3つの壁が本棚によって構成されたスタイリッシュなインテリアです。入口から入る際は、キャスター付きの可動式本棚を移動させて入室し、同様に本棚を移動させてキッチンへ進むことができます。



考察
クリエイティブな仕事をされる方に
クリエイティブな仕事に従事する人々は、多くが書斎を本棚で囲んでいます。書斎での作業は、その人が情熱を注いでいる分野に没頭し、日々のストレスに追われずに深く考え込むか、アイディアを形にする方向に向かう傾向があります。このような作業において、即座に脳内データを引き出せる環境が重要視されています。言い換えれば、考え事の合間に脳内のハードディスクから情報を引き出し、それがランダムアクセスメモリーのように即座に利用できるような書斎の構造が理想的です。データが瞬時に取り出せる環境は、仕事がより効率的に進む瞬間を生み出す可能性があります。
比較的広い部屋に於ける3面本棚部屋
広い部屋に独立した本棚をそれぞれの面に配置し、書籍を整理する場合、まず各本棚に異なる本の種類を配置することができます。例えば読み物、写真集、ビジネス本など、大まかなジャンルごとに分けることで、その日の気分やニーズに応じて向かうべき本棚を選ぶことができます。また、本の整理も容易で、各本棚が離れて配置されているため、異なった角度から見ることができるのも魅力の一つです。

実例に関連するプロダクト
またスクリーンのサイズに合わせた開口を設けたい場合や、ご希望のサイズ・形状で収納家具をご希望の場合は、プランやご希望の内容などをお問い合わせいただけましたら図面とお見積もりを作成いたします。詳細はカット・オーダー加工ページをご覧ください。