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書斎は、かつては読書や執筆に使われる机や本棚の配置された部屋を指し、後には仕事を行うワークスペースとしても機能するようになり、今では単に個人のプライベート空間としても捉えられるようになっています。現代の書斎では、家具や装飾だけでなく、使いやすいレイアウトにもこだわりが見られます。仕事用の書斎から家族全員が利用するプライベート空間まで、様々な形態が存在します。
以下、マルゲリータの家具を活かした書斎づくりの紹介です。
書斎レイアウト
自宅での作業空間は、単なる仕事場の域を超えて、個人の生活や趣味と深く関わる場所として位置付けられます。このため、書斎のデザインには、個々の好みや興味が豊かに反映される傾向があります。仕事に取り組む際は、パソコンに向かって集中しますが、ふとした瞬間には趣味のアイテムが視界に入るように配置されており、作業とリラックスを自然に行き来することができる環境が整えられています。
リビングの一角を書斎にする
リビングやダイニング、寝室などの一部分にデスクや棚を配置して、簡易的な書斎スペースを作る方法もあります。自宅に余分な部屋がない方や、ちょっとした雑音に対してさほど敏感でない方にとっては、このような書斎スペースが適しています。壁面や部屋の余白を有効に活用することで、空間を効率的に使うことができます。
書斎という部屋を構成する
これは現在では使っていない客間や子供部屋など、空いている部屋を完全な書斎にする方法です。未使用の客間や子供部屋などの余地があれば、そこに大型の書斎デスクや書棚を配置し、スペースを最大限に活用することができます。このような環境では、壁や扉によって独立した空間が形成されるため、仕事や作業に専念しやすい環境が整います。
寝室書斎
寝室と書斎を兼用する場合、特に夫婦で共有する寝室内に書斎スペースを設ける際、ベッドと机の間にパーティションを設けることが重要です。一人で使う場合はベッドと机が並んでいても問題ありませんが、パートナーがいる場合は仕切りが必要です。仕切りがないと集中力が削がれたり、作業と休息の切り替えが難しくなります。
特に、ベッドから作業スペースが見えないようにすることで、リラックスしやすくなり、照明などを工夫すればパートナーが寝ている間でも静かな作業が可能です。本棚やパーティションを活用した仕切りが効果的です。
和室書斎
書斎は、元来知識人や文人が読書や執筆を行うための部屋として、明治時代中頃に始まったとされます。古典的な書斎は和室に文机を置き、障子に面した窓際で床に座るか座椅子を使用する姿が理想とされていました。
しかし、戦後の生活様式の変化に伴い、床に座る習慣は減り、洋風の生活スタイルが普及しました。現在では、和室の書斎でも机と椅子を畳の上に配置する形が一般的となり、使用法も洋風書斎とほとんど変わりません。
書斎デスクの理想的な大きさ
書斎を整える際に必要な要素は、主に書棚とデスクです。デスクのサイズは、作業内容に合わせて慎重に選択する必要があります。広いデスクほど作業性が高まりますが、最低限の基準としては、70-80cmの奥行きが望ましいとされます。また、幅に余裕がある場合は、45cmでも十分な場合もあります。デスクの奥行きが深いほど、散らかりやすく、奥になるほど使用頻度が低下する傾向にあります。さらに、複数のプロジェクトを同時に行う場合には、デスクの幅を広げることが効果的です。
実例
File309 デスク下にプリンターを収納
寝室の緑に囲まれた壁面には、カウンター付きの本棚が設置され、その下にはプリンター台が配置されています。プリンター台は1段式で、A3用紙を収納できる仕様です。
写真:本棚 SLF カウンター付き本棚
File387 夫婦それぞれの書斎に
ご夫婦それぞれの書斎に壁一面の本棚 奥行250mmを設置いただきました。部屋のサイズに合わせてレイアウトされ壁一面をフルにお使いいただいています。
写真:本棚 SLF 壁一面の本棚 奥行250mm
File393 リビングを書斎に|デスク付き本棚
デスクが南側の窓に面して配置され、本棚がデスクに付いています。PCモニターは開口部のそばの小さな壁に置かれており、この配置によってモニターが見やすく、落ち着いた雰囲気で仕事ができる環境が整っています。
写真:本棚 SLF デスク付き本棚
File404 スタイリッシュな書斎レイアウト
以前は壁一面に奥行き350mmの本棚を使用されていましたが、今回はその3段目の棚板に高さを合わせて特注でアンダーカウンター本棚を製作しました。これにより、より効率的なデスクスペースが確保されました。
File449 スタンディングデスク+カウンター付き本棚
二階にあるご主人の書斎にスタンディングデスク付き本棚をベースにカスタムオーダーで作成したスタンディングデスク+カウンター付き本棚を設置いただきました。
写真:本棚 SLF カウンター+スタンディングデスク付き本棚
File504 異国情緒漂う”隠れ家”の様な書斎
新しい住居の二間続きのリビングの一角に、壁一面に広がる奥行350mmの本棚を設置し、書斎としてご利用いただいています。帰国時に持ち帰った東欧風の特徴的なデザインの家具とお気に入りの文房具を配置したこの書斎は、小さな窓から差し込む陽光と相まって、どこか情緒豊かな雰囲気を醸し出しています。
写真:本棚 SLF 壁一面の本棚 奥行350mm
File513 アニメーター夫婦の書斎レイアウト
ご夫婦ともにアニメーターとしてご活躍されています。このたび、ご自宅の書斎にはデスク付き本棚をベースにした壁面収納+作業デスクが設置されました。窓辺に広がる作業デスクとそれに並ぶ壁面収納に囲まれ、窓からの光を浴びながら快適にお仕事されています。
File524 ご夫婦で使う書斎
ご夫婦の書斎には、開口部のある本棚とそれに合わせて特注のTavola コンソールデスクを2台並べて配置されています。これらのコンソールデスクは、本棚のサイズに合わせて製作されたものです。窓から差し込む柔らかな光と、ダークブラウンの落ち着いた作業面が静かに調和しています。
写真:本棚 SLF カウンター付き本棚
File630 ワークデスクを最小に
書斎の壁面には、カウンター付きの本棚が導入されました。カウンターは4コマ分でカスタム加工されています。テラス窓に近い側は、採光を妨げずに本を収納できるように配慮されています。このデザインは単純ですが、部屋の機能を損なうことなく、効果的に活用する基本的な手法です。
File644 書斎を兼ねた寝室の壁面収納
本棚の2段目の棚板に合わせて、ダイニングテーブルが配置され、広々とした書斎としてのワークスペースが確保されています。ダイニングテーブルを仕事机として使用する場合、その机の広さは非常に魅力的です。PCの作業だけでなく、書類を広げたりする際にも十分なスペースが確保され、快適なビジネス環境が整えられます。
File667 吹き抜けを見下ろす書斎
吹き抜けを介してオープン階段を通って繋がる2階の大きなアルコーブに開口部のある本棚が設置されました。一部にはカウンター仕様が追加されています。
File668 無駄なく有効に書斎を作る
リビングに面して可動間仕切りで仕切られた部屋にデスク付き本棚を置かれ、窓下にロータイプ本棚を3列に加工したものを置かれています。更にデスク付き本棚の高さにあわせたStorage Cart キャスター付き収納およびそのデスクの下に潜り込める形でStorage Cart キャスター付き収納 ミドルタイプもお使いいただいています。
File691 部屋の両サイドにワークスペースを構える
カウンター付き本棚は6コマと2コマの2つのセットを、そしてアンダーカウンター本棚は4コマのものを2つ、合計8コマの配置で並べ、その前面の白い壁を広く活用されています。
考察
近年の書斎の概念は、従来とは異なっています。かつての書斎は、外出を控え、家族との交流を最小限にし、書籍や原稿に囲まれて執筆に没頭する場所でした。しかし、現代では手書きはパソコンに置き換わり、ネットを活用した作業やオンライン打ち合わせが主流となり、設備も簡素化されています。
この変化により、在宅勤務と書斎の違いが曖昧になり、書斎はむしろワークスペースとして捉えられています。自宅に仕事用のスペースを設けるのは、書斎の延長というよりも、通信機器の発達に伴う新しいライフスタイルの一部といえるでしょう。
実例に関連するプロダクト
またお部屋に合わせてカスタムしたい場合は設置場所の情報、本棚のプランをお問い合わせいただけましたら図面とお見積もりを作成いたします。
詳細はカット・オーダー加工ページをご覧ください。