INTERVIEW

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大黒 岳彦 さん

明治大学情報コミュニケーション学部教授

増え続ける蔵書も、
マルゲリータの収納力で解決

大黒 岳彦さん(明治大学情報コミュニケーション学部教授)- インタビュー

研究者という職業柄、本が増え続け、いまでは生活空間の7割が書庫という状態です。マルゲリータの書棚に出会えてなければ、普通に暮らすことすら困難を極めたかもしれません。

実を言うと、本棚にお金をかけるのは無駄ではないかと、長い間ネットで見つけた安い棚でやりすごしていました。ところが、東日本大震災が起き、海外から急いで帰宅したら、本棚が倒れて部屋がグチャグチャで、手のつけようがなく。それを機にちゃんとした本棚を探すことにしたのです。

マルゲリータはシンプルかつ頑丈で、単行本なら2段、文庫なら3段収まり、棚の背(裏)がない点も好みです。作り付けの本棚だと考えれば、ある程度の費用がかかるのも納得できる。私の場合は初回購入時に収納力の高さに感激し、その後も数回にわたって増設しています。

大黒 岳彦さん(明治大学情報コミュニケーション学部教授)- インタビュー
書斎の3面を覆う本棚。溢れるほどの書籍が収納されています。

本というものは密度がものすごく高い。つまり、重い。学生時代はアパートの2階に住んでいましたが、常にミシミシ鳴るので、床が抜けるのではないかと怯えていました。その後、数回引っ越しをしましたが、賃貸のままでは蔵書を増やせないし、本棚もつくれない。一大決心をして、鉄筋の広いマンションを買いました。

現在、蔵書が何冊くらいあるのかは検討もつきません。約100㎡のマンションの7割を書庫にしてもまだ足りない、と言えばなんとなく想像がつくでしょうか。なぜそこまで大量の本が必要なのか。論文を書くためです。

私は13年間大学におり、一度は社会に出ようとNHKに入局しましたが、結局アカデミズムの世界に戻ってきました。ただ、NHKにいたことを無駄にはしたくないので、「メディア」を哲学の対象にして、研究を続けています。もっている本をすべて読んでいるかというと、そんなことはなく、アウトプットのために読んでいます。実は私、読むのがすごく速いのです。パッと見ただけで、だいたい何が書かれているのかわかる。つまり「この本のこのページに確かにこのように書いてある」ということを確認して、論文に「註」として書く。流行りの言葉でいうなら「エビデンス」として、たくさんの本が必要になってくるわけです。

もちろん、琴線に触れるような作品も何冊かはありますが、数は非常に少ないです。研究者にとって書籍というのは仕事道具であり、やはり人が読んでないものを読まないといけない。一次資料にあたるとか、最新の研究成果をフォローするとかは、学者だけでなく、作家でも作曲家でもクリエイターなら必須の段取りですよね。プロの研究者として生きようとすれば、この蔵書は普通だし、だからこそマルゲリータのような本棚は最適かつ必須だと思います。

大黒 岳彦さん(明治大学情報コミュニケーション学部教授)- インタビュー
別室にも向かい合う2つの壁面に本棚を。

ここ数年、本の電子化が進んでいますが、すべてが電子化されるかというと、絶対にそうはなりません。私はKindleで買った本を、紙でも買います。使い道が違うからです。電子書籍の便利な点は、特に洋書はわからない単語をすぐに調べられること。ただ、付箋機能では自分がどこまで読んでいるのか体感しにくい。まさに「帯に短し襷に長し」で、やはりハードコピーを手元に置いておきたいと思ってしまいます。また、私が持っている蔵書の半分以上は古本であり、古本はそもそも電子化されていません。NHK時代の映像関係のDVDや資料もたくさんあるし、漫画や小説も読むし、収納は私の生活の命題です。

いわゆる断捨離みたいなことはしません。昔は古本屋に売りましたが、いまは面倒なので、中身がないなと思う本でも置いています。本に愛着があるわけではなく、欲しいときにないのがストレスなのです。亡き父は教師、かつ生粋の愛書家でした。実家は階段まで本が積まれていたので、本に囲まれて暮らすというのが自分にとっては自然な環境なのかもしれません。父は全集を集めるのが好きで、欠本を嫌がるタイプ。私はそういうフェティッシュな感じはなく、端本でもいい。ただ、手元にあった方がいいと思う本は、とりあえず大人買いします。1ヶ月に平均50冊くらいですね。安い本もあるけれど、洋書の古い本だと1冊数万円するものもあります。私は車も持っていないし、ゴルフもしないし、お酒も飲まない。使うのは食費と本だけ。つまり、本が生活空間を圧迫しているし、家計も圧迫しているというわけですね。

大黒 岳彦さん(明治大学情報コミュニケーション学部教授)- インタビュー
膨大な数の哲学書を収納 その1
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膨大な数の哲学書を収納 その1

千葉県にあるニュータウンの一角のマンションにお住まいのお客様です。大学で教鞭をとられてますが都心に通う利便性よりも溢れるほどの書籍を入れる器を求めて広い郊外のテラスハウスを選ばれました。その中の一室です。

膨大な数の哲学書を収納 その2
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膨大な数の哲学書を収納 その2

千葉県にあるニュータウンの一角のマンションにお住まいのお客様です。「Shelf デスク付き本棚」「Shelf カウンター付き本棚」「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm ロータイプ」を設置いただきました。

アンダーカウンター本棚が作る広いワークスペース
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アンダーカウンター本棚が作る広いワークスペース

この度はそれとは別のお部屋の2面に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を、さらにその間に机上作業面と机下収納を兼ねた「Shelf アンダーカウンター本棚」も2台、向かい合う形で導入いただきました。