「関西フェルトファブリック」様の社屋、役員室に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を4台、L字型に配置してお使いいただいています。



L字型の交差部分では、コーナー用の部材を用いず、一方の本棚を優先させて他方を差し込む形状で構成されています。これによって、本棚内の各セルを無駄なく広々と活用でき、同時に、この箇所は壁面に大梁が接する部分にあたるため収まりが難しい位置ですが、精密に調整され、綺麗に仕上げられています。




直角に配置された4台の本棚では、最下段とその2段上の棚にキャスター付き収納ボックスとファイルボックスを統一して設置しています。そうする事で、水平の帯状のラインが強調され、空間に一体感をもたらしています。


大梁は画像からもわかるように、柱との接合部にハンチが設けられています。ハンチは見た目があまり好まれないことが多いため、街中で目にすることは少なく、通常は仕上げによって隠されることがほとんどです。ただし、室内空間ではハンチの形状がそのまま露出しているケースも多く見られます。ハンチ付きの大梁の下に壁一面の本棚を設置する作業は、その長さの計測や調整を含めて非常に繊細な作業となりますが、ここでは大梁の下からの距離を、水平部とハンチ部を含めて一定に保ちながら、美しく収められている様子が一目で理解できます。
前述したコーナー部、及びこのハンチのある部分に対するさり気ない納まりが実は露出する構造躯体に対して丁寧に向かい合っていった様が垣間見れます。












関西フエルトファブリック様はフェルトから始まった建材メーカーです。建築の構造体に如何に柔軟に対応していくという考え方がここでは少し立ち位置を変えながらもその柔軟な方向性は変わらない納まり方がここでは見られます。









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