私設図書館が全国で増えています。自治体による公営の図書館ではなく、個人や団体がそれぞれのこだわりで作った図書館です。2024年3月下旬に静岡・富士市にも「ワンダー図書館」がオープンしました。これは焼津市で誕生した「みんなの図書館さんかく」から全国に広がっている「一箱本棚オーナー制度」のシステムを取り入れた私設の図書館です。一箱本棚オーナー制度とは、図書館に自分の本棚の区画を持つことができるもので、一箱に区切られた本棚にオーナーが好きな本を並べて自己表現し、本を通じてさまざまな人とつながることを目的にしています。
フロアは元飲食店だった所を活用しており、趣のあるカウンターが受付になっています。中央に大きなテーブルがあり、そこで本を読んだりすることができます。
私設図書館
この図書館では「一箱本棚オーナー制度」を採用しています。これは、図書館内に自分の本棚区画を持つことができ、一箱に区切られた本棚にオーナーが自由に本を並べて自己表現し、本を通じてさまざまな人とつながることを目的とした制度です。この「ワンダー図書館」では、本の貸し出しは無料ですが、初回の登録料として300円が必要です。その後、5冊までを1カ月間無料で借りることができます。
各本棚には流行の小説や実用書、少年少女向けの本やコミックスなど、さまざまなジャンルの本が並んでいます。これらの本はすべて一度誰かの手に渡ったもので、利用者には地域を盛り上げたいと考える人々が多く含まれています。地域活性化団体の主催者、市議会議員、個人事業主など、地域で活動する方々がオーナーとなり、本棚に仕事関連の本を並べて事業のPRにも役立てています。
そんな中に、「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を2列並べて壁面を埋め尽くすように設置されています。それぞれのコマは、一つのセル内で完結するようにプレゼンテーションされているものもあれば、整然と書籍が並んでいるものもあります。利用者は近くで詳細を見たくなることもあれば、少し距離を置いて俯瞰したくなることもあります。
ここで重要なのは、その距離を置いて俯瞰する行為です。まさにその時、目に入る全体が整えられた一つの絵のようになっている点です。それぞれのコマはモザイク状で、一般的な市販の本棚では、増えるほどにカオス的な見え方になりがちですが、マルゲリータの本棚はその増殖をうまく受け入れます。本棚の前面に出てくるグリッドが、全体を俯瞰した際に秩序を保つ役割を果たしており、それぞれのセルが個々に主張しながらも統一された景色を作り出しています。
自分の空間を持つことが出来る
近年、私設図書館が増えていることが注目されています。これは図書館内に利用者が自分専用の本棚区画を持つことができ、自由に本を並べたり自己表現ができるスペースとなっているためです。私設図書館の魅力としては以下の点が挙げられます。
・利用者が自分だけの空間を持つことができる
・自分の好きな本やコレクションを展示できる
・自己表現の場が提供される
特に、自分の本棚を持つことにより、自己表現の手段として個性を発揮できる点が魅力的です。また、私設図書館では以下のような活動も行われています。
・他の利用者との交流が可能になるため、新たな出会いや情報交換ができる
・本に関するイベントや講演が開催され、知識や教養を深めることができる
このような私設図書館は、新たなコミュニケーションの場としての役割も果たしており、利用者同士の交流を促進しています。また、自分が持ち寄った本やコレクションを通じて他人と繋がることができ、共通の趣味を持つ仲間を見つける機会にもなります。 最近増えている私設図書館は、利用者にとって自分らしさを表現できる空間でありながら、新しい出会いや知識を得る機会を提供しているため、今後も更に地域に根付いた形で増えていくと言われています。
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