都内のマンションにお住いのお客様です。そのお住いのリビングダイニングを3人いらっしゃるお子さんの共有学習室としてお使いいただいています。
「Shelf カウンター付き本棚」の7コマタイプと3コマタイプを組み合わせており、3コマタイプは部屋のサイズに合わせて1列だけサイズを調整しています。これらを連結し、合計10コマ分のカウンター付き本棚を4:3:3の割合で分けて、3人それぞれに宛がわれてお使いいただいています。
この構成により、それぞれのお子さんが自分専用のスペースを確保しながら、共通のエリアも共有できるようになっています。7コマタイプの本棚は広々とした収納スペースを提供し、3コマタイプの本棚は部屋の寸法にぴったりとフィットするように調整されているため、限られたスペースを有効に活用できます。自分のワークスペースを自由にカスタマイズでき、PCモニターやデスク周りの小物を効率的に配置することができます。また、カウンター付き本棚の上部には桁材の背後にLED照明が取り付けられており、夜間にはカウンター下のスイッチを操作して部屋全体または個々のワークスペースの照明を点灯させることが可能です。これにより、手元だけが明るい環境が整い、作業に集中しやすくなっています。
本棚の中には、それぞれの学習用教材が並んでおり、見せる収納として整理整頓されています。このレイアウトにより、必要な教材がすぐに見つかりやすくなり、カウンターの机上は常にきれいに片付いています。文房具や日用品、書類などは、本棚専用のカセット「A4書類収納引き出し 4段」をそれぞれに2台ずつ設置し、さらにIKEAの白い紙製ボックスを活用して、見せない収納としてきれいに収めています。
また、お子さんのワークスペースには、同一の椅子とスタンドライトを使用しており、兄弟である3人が均等に使えるよう配慮されています。この統一感のある家具選びにより、室内は調和の取れたデザインになっています。
カウンター付き本棚の左側には、もともと柱型の収まりによって生じた小さな棚があります。本棚を設置するとこの棚の一部は隠れてしまいますが、手を伸ばせば届く範囲です。よく見ないと気づかない場所であるため、収納キャパシティには影響がなく、見た目もほとんど気にならない隠れたスペースとして機能しています。
さらに、本棚の脚板には構造上可能な範囲で開口部が設けられています。これにより、手が届かない箇所が生じないよう工夫されています。このデザインによって、使い勝手の良い収納スペースが確保されると同時に、見た目もすっきりとした印象を与えます。
子供部屋のレイアウト
子供部屋の設計において、兄弟姉妹がいる場合は、部屋を仕切るのではなく、共有することを考慮するのもひとつの視点です。共通の家具を配置し、通路や前面のスペースを共有化することで、スペースを効率的に利用できます。
さらに、家具を最小限に留めることも検討されます。学習スペースをコンパクトにまとめ、兄弟で共有できる大きなスペースを確保することで、子供らしい広々とした雰囲気を醸し出します。友達を招いたり、兄弟姉妹と一緒に楽しむための広いスペースが生まれます。各自のエリアに面する共有のエリアを考えることで、「集団の中の個」の意識が育ち、自己の責任や共同のルールを自然に身に付けることができます。
もう一点。特に学年が近い兄妹の場合、上の子が下の子に勉強を教える、分からないことを上の子に聞く、といった効果も考えられます。これはなかなか現実的には難しいかもしれませんが兄妹がこのスペースで結束していく姿は両親としては頼もしい限りです。
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