吹き抜けに臨んだメゾネット型の室内は、コンクリートを露出させた構造体のフレームで構成され、ストイックな気配が強く漂います。そのワイルドな吹き抜け空間を見上げる室内の壁面に、開口部を設けた「Shelf カウンター付き本棚」およびそれと並べた「Shelf アンダーカウンター本棚」を設置いただきました。
建物の構造上、メインフレームとそこから突き出る形のフレームで左右の高さが異なる梁の下端に合わせて、本棚の縦材の高さも調整されています。また、イラストレーターとして使用する大型モニターも配置されています。1台は本棚の開口部に収まり、もう1台はアンダーカウンターの広いデスク面に置かれ、向こう側を見渡せるようになっています。
この配置により、機能性とデザイン性が調和し、プロフェッショナルな作業環境が整えられています。各本棚の高さと配置が建物の構造に合わせて工夫されているため、全体的に統一感のある美しい空間が実現されています。
このレイアウトにより、機能性とデザイン性を兼ね備えたクリエーターとしてのプロフェッショナルな作業環境が構築されています。各本棚の高さと配置が建物の構造に合わせて工夫されているため、全体的に統一感のある美しい空間が実現されています。
窓と反対側にあるキッチンから室内を見返しても隔たりがないため、抜け感のある空間が自然に醸成されています。そうして机上を広く使った作業空間を確保されながら、「Shelf カウンター付き本棚」をまさにその創造の場としてお使いいただいています。本棚はそのワークスペースとなるカウンター面を挟んで、上部は出力された作品、画集が並び、机下には様々なファイリングされた資料の収納にお使いいただいています。
アニメーター出身の米山舞さんは、動く原画の製作に携わりながら、そこで培った技術や観点を応用し、単なる絵にとどまること無く、息遣いや感情、生き様など、存在が強く伝わってくるそのキャラクターの持つ心理描写を絵の中に表現、その動きを予想させるかの様な独自の手法が自然に身についていったと言われています。
コミックアート/アニメアートと呼ばれるアートが人気を集めている中、キャラクターの持つ「気持ち」「動き」がその静止画から浮遊するような感覚には独自な感性があり、それに対する国際的な評価も高く、その道の第一人者として活躍されています。
更に、米山舞さんのイラストにはデジタルの世界とリアルを融合させた特有のコンポジションがあり、イラストにレイヤーを被せる様に立体的に重ねながらリアルなモノと最新のテクノロジーを階層を重ねて表現する新しい技法もあります。その姿勢はイラストの新しい世界を開拓しておられる事に留まらず、「日本のものづくり」の新たな可能性を打ち出しているかに見えます。
フロンティアスピリットに満ちた作品がこのアトリエで作られています。
この事例と関連するプロダクト
その他の事例を見る