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小窓を生かした大きな開口 Shelf 開口部のある本棚

2023/4/12

神奈川県の戸建て住宅にお住いのお客様です。片流れの勾配天井を持つリビングの高い方の壁面に「Shelf 開口部のある本棚」を設置頂きました。

開口部のある本棚は、高い壁面のほぼ中央に位置する窓の窓枠に合わせて設けられています。窓枠に合わせて丁寧に加工されているため、窓本来の機能はそのままで開閉も問題なく行えます。開口部の位置を窓に合わせて設定したため、周囲のセルのサイズもそれに応じて調整されています。

【File 688】リビングの壁面収納- Shelf 開口部のある本棚 - マルゲリータお客様事例

その開口部に合わせて標準サイズのセルをそのまま配置すると、幅が狭い箇所が生じてしまう可能性があります。そこで、セルを均等に分割することで、収納したい物のサイズに適したスペースを確保しています。例えば、下部のレイアウトでは最下段は標準の寸法で構成され、その上段は開口の棚板まで上下均等に二分割されています。こうすることで、上段のセルの高さが狭くなるのを防ぎ、収納物の制限をなくしています。

規格品の壁面収納と規格外の開口部の組み合わせによって生じる全てのズレを、周囲のセルが受け取り、吸収しています。最終的に、最上部の天板を含めた全体の見え方は、あたかもデ・ステイル構成主義を彷彿とさせるかのような落ち着いたオブジェクトに昇華しています。これにより、機能性と美しさを兼ね備えた本棚が完成し、空間全体に調和をもたらしています。

収納場所を決める

部屋が散らかってしまう原因の一つに、物の定位置が決まっていないことから生じる「迷い」があります。この問題を解決するためには、まず物の定位置を決めることが重要です。家の中のすべての物の「戻る場所」を明確に決めることで、片付けは大幅に簡単になります。マルゲリータの本棚は複数のセルで構成されており、各セルごとに置く物を分類して収める場所を明確にすることが容易です。

本件では、開口部より下のゾーンはすべてお子様専用のエリアとして使用されています。原色系の知育玩具や本が、それぞれのセルに明確に分類され、収めるべき場所が決められているため、迷わず大切なおもちゃをきれいに収納することができます。このように、本棚は収納スペースをオーガナイズし、自然と片付けを手助けするツールとなります。

構成主義的なデザインの本棚と、そこに置かれる原色系の知育玩具との相互関係が、「片付け」という行為を通して効果的に機能します。お子様専用のゾーンとして、本棚は遊びと学びのスペースを整え、親子での片付けの時間をより楽しく、有意義なものにします。

キャットステップ

この本棚の開口部の底辺は、猫のキャットステップとしても機能します。猫はもともと広い場所を駆け回るというよりも、ジャンプしたり、とび下りたりといった運動を好みます。最近では完全室内飼いが増えてきているため、ストレスや運動不足による肥満になりがちです。このキャットステップは家中を走り回る猫の運動スペースの一部として使用されています。さらにこの開口には猫とお子様の写真も飾られており、成長を重ねる両者の特別な空間とも言えます。