都内のマンションにお住いのお客様です。リビングに面して可動間仕切りで仕切られた部屋に「Shelf デスク付き本棚」を置かれ、窓下にロータイプ本棚を3列に加工したものを置かれています。更にデスク付き本棚の高さにあわせた「Storage Cart キャスター付き収納」およびそのデスクの下に潜り込める形で「Storage Cart キャスター付き収納 ミドルタイプ」も設置いただきました。
本棚自体は正面の梁下にあるアルコーブにぴったりと納められています。正面左側にはコンセントが配置されており、このコンセントを有効に活用するために、最小寸法を設定しています。その空隙を残しつつ、各コマの幅を調整することで、基本的な部屋の機能を損なうことなく、最大限のサイズで壁面を埋め尽くしています。効率的にスペースを活用しながら、必要な設備をきちんと保持しています。
デスク付き本棚の本棚部分を正面から見る。その本棚は梁下に、また本棚から伸長されたデスクは壁面に沿ってコンパクトなワークスペースを作ります。そのデスクに合わせて置かれたStorage Cart キャスター付き収納」はリビングとの間仕切り壁の際に収まります。
書斎を作る
ここでは、壁面収納というより書斎の本棚としてお使いいただいてます。書籍自体はそのサイズにあわせて「本棚の中の棚」を用いてセルの内部も有効にお使いいただいています。更に、伸長したデスク面に合わせて製作されたストレージカートは、高さ及び幅をそのデスク面にあわせ、更に奥行もそのデスクの端部と壁面の間にちょうど収まる様に、緩衝機器の様にこの部屋に収まっています。その結果として、このデスクのある面は、非常に端正な形に収束し白い壁面と呼応します。
画像左側の机の下に入り込んでいるStorage Cartは「Storage Cart キャスター付きA4書類引き出し ミドルタイプ」、右側のワークデスクの机上面と高さを合わせて作られた方は「Storage Cart キャスター付き本棚」をオーダー加工したものです。本棚から伸びるデスク面に対してTPOに合わせた作業スペースの拡張、更には収納の際のコンパクトな納まりが秀逸です。更にその並びが部屋の袖壁に対してきちんと収まっているところに品のある所作が表れています。
また、窓の腰壁部分には、同じように柱型と壁で挟まれた箇所に縦2段、横3列の棚を制作し、カーテンを避けつつスペースを有効に使った収納棚を形成しています。この収納棚は、下段に背板を取り付ける事によって剛性を確保されていて、同時に上段はそのまま抜けているので、窓から差し込む光を上段のセルではバックライトとして、独特な見え方になっています。
部屋のアルコーブ部分を有効に活用しつつ、細部にまで配慮された清楚な印象を受けます。特に、隙間への収め方や梁下への気遣いが感じられ、丁寧に考え抜かれたディテールが光ます。薄い色調のフローリングと白い壁で構成された室内で、矩形に切り取られた見せる収納が際立ち、綺麗に収まっり、機能性とデザイン性が両立した、洗練された空間になっています。収納スペースは、実用的でありながらインテリアの一部としても存在感を放ち、全体の雰囲気を一層引き立てています。
本件では、細部にわたる配慮と室内の基本機能を損なわない設計が際立ち、整然とした空間に心地よさを生み出しています。その背景には、広々としたワークスペースと、家具が配置されていない部屋の中心部分の使いやすさがあります。本棚に整然と収められた書籍を見ると、この書斎が多くのモノを抱えていることが容易に想像でき、知識や趣味が詰まった空間であることが伝わります。それらをいかに機能的に収めるかが求められました。
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