都内のマンションにお住いのお客様です。前回の「File 622 キャスター付き本棚により収納量を上げる」に続き、リビングルームのご紹介です。
このリビングでは「Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180mm」を縦材を伸ばして天井に固定し間仕切りとしてお使いいただいています。お客様ご自身で、本棚にオイルステイン塗装を施されているため、従来とは異なるテイストとなっています。
リビングで間仕切り本棚で仕切られた空間は、布団を敷いてベッドルームになります。更に床が上がっている部分は床下に収納スペースが作られています。空間を無駄にしないで、有効に活用しながら収納量を確保されている様子がとても参考になります。
本棚を縦方向に伸長する
縦方向に本棚を伸ばすためには、アルミ製の専用H型ジョイナーを使用しています。このH型ジョイナーに上下の縦材を嵌め込み、更にH型のフランジ部分をボルトでそれぞれの縦材に固定しています。このようにして、天井に届く高さまで伸長された縦材は、L字型金物で天井の下地材に直接固定されています。この取り付け方法により、床接地面から最も距離のある位置での固定が実現され、転倒に対する反力のモーメントが最も有効な位置での固定となっています。これにより、本棚全体が安定し、安全性が高まります。さらに、アルミ製のH型ジョイナーを使用することで、構造的な強度と耐久性が確保され、長期間にわたって使用することができます。この方法は、特に高い本棚を設置する際に重要であり、重心を低く保ちながらしっかりと固定するための効果的な手段です。
本棚は間仕切り壁としても使用されています。片側からは本棚として機能し、カーテンを閉じることで遮光も可能です。マルゲリータの本棚を間仕切りとして利用する際には、本件のように天井にしっかり固定し、床面は置くだけの状態にしておくことが最も理にかなった固定方法となります。
天井の下地が見つからない場合や、本棚の縦材の位置と下地の位置が合わない場合には、一度合板を天井の下地に縫い付けて固定し、その上に本棚の縦板を取り付ける方法をお勧めします。この方法により、本棚はしっかりと固定され、安定性が確保されます。本棚をそのまま間仕切りとして使うことで、空間を有効に利用することができます。これにより、オフィスや住宅の間取りを柔軟に変更することが可能となり、必要に応じてプライベートスペースや共有スペースを簡単に調整できます。また、この方法は専門の内装工事を必要としないため、コストを抑えつつ、DIYでの設置も可能です。
本棚を間仕切りとして使用することで、収納スペースと間仕切りの機能を一体化させることができ、インテリアのデザイン性も向上します。例えば、リビングとダイニングを分ける際に本棚を使用すれば、書籍や小物を収納しながら空間を区切ることができ、実用性と美観を両立させることができます。さらに、カーテンを併用することで、必要に応じて光の調節やプライバシーの確保が可能となり、快適な空間を作り出すことができます。このように、本棚を間仕切りとして活用する方法は、柔軟で効率的な空間利用が可能になります。
オイルステインで塗装する
本件では、お客様ご自身でオイルステインを使用して塗装を行っています。本棚で囲まれた一段上がったDENの腰壁やアイランドキッチンの腰壁など、リビングにおける造作家具の色調を統一し、統一感のある室内空間を実現しています。
マルゲリータの本棚に塗装を施す際には、オイルステインなどの塗膜が薄く染み込むタイプの塗料を使用すると、塗装後の嵌合がスムーズになり、組み立てが容易になります。塗膜が厚い塗料を使用すると、嵌合部分が膨らんでしまい、組み立てが非常に困難になります。その点には注意が必要です。
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