横浜市で新築の戸建て住宅にお住いのお客様です。
その家の中心にあるスキップ状の階段を介して室内全体が一つの空間として存在するかの様なダイナミックな構成です。その2階の突き当りのアルコーブに「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を2台並べて家族共有の閲覧スペースとしてお使いいただいています。
家の中央にある吹き抜けを伴った大きな階段は、各個室へと続くラビリンスのような構造になっています。この階段は、それぞれの踊り場から各部屋へ繋がるアクセスの要であり、必ずしも最短ルートとはならないものの、壮大なインテリア空間を形成しています。そのアイストップとして本棚が配置されています。本棚の上部の天井は、このラビリンスのような空間を包み込むように覆い被さり、折れ曲がりながら階段を上り下りする際に、ダイナミックに視界が変化する豊かな空間を演出しています。
その本棚の詳細です。階段から連続する天井はこの様に高い位置の水平窓で一度切れその下に本棚が繋がります。針葉樹の肌理の細かい木目と室内の構成が絶妙です。
セルの木口に貼るタグ
壁面収納のセルの木口下枠には、透明地に印字されたシールが貼られています。このような工夫が施されていることで、日常的な整理整頓の習慣が自然に身につきます。また、近くまで来なければ気づかないほど目立たず、優れた方法です。見た目も落ち着いています。ダイナミックな構成の家の中で、このような細部にまでこだわったディテールが際立ちます。
階段の段板を含めた床材および天井材が木質系の素材で作られ、壁は白く塗装されています。その中にエッジの効いた黒いスチールの手摺が、空間を切り取るように配置されています。この延長上に設置された本棚は、木質系の床材と天井材をつなぐ接合面のように存在し、本棚に収められた書籍が、この空間における唯一の有機物であるかのように見えます。
1階から階段を通して上部空間を見上げたところ。階段の踊り場は広く取られアルコーブとして気分を変えた作業空間にもなります。
アナログレコードとワークデスクからなる男の書斎
中央の吹き抜け空間とはガラっと印象の変わるこの細長い部屋はご主人の趣味と仕事のための部屋です。
その部屋の入口を入ったところから「Shelf壁一面の本棚奥行350mm」に納められたアナログレコードが並び突き当りはL字型に配置されたワークデスクにPCを中心としたワークスペース及び音響機器が並びます。
アナログレコードが収められた壁面収納を抜けると突き当りがワークスペースになります。床材保護用のシートがちょうどデスクのサイズに合っているのでワークスペースとしての区分けが明確です。
ワークデスクの様子です。モニター台の下にキーボードを収納しデスクトップが広く使えるように考えられています。その奥には音響機器が並びます。
オフの時間を自分のために使うことは、非常に楽しいものです。自分のキャリアのため、あるいは単なる興味から勉強をしたり、読書をしたり、レコードを聴いたりする時間は貴重です。これらの活動において、ONとOFFの区分を明確にすることは集中力を高める上で重要です。その時間をより充実させるためには、人との接触を断った書斎スペースを設けることが最適な手段です。自分だけの空間として使える書斎スペースは、まさに「男の隠れ家」としての理想的な場所です。
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壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
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