都内のマンションにお住いのお客様です。
プログラマーのご主人とデザイナーの奥様でお住いの一部屋を仕事部屋として使っておられます。その仕事部屋に「Shelf 開口部のある本棚」を設置いただきました。
フリッカ(fricca)のある部屋
「Shelf 開口部のある本棚」の開口部に接する2列の幅を調節し、部屋の短手側の壁に納まるサイズにカスタマイズされています。
玄関を閉めた状態の暗い廊下からドアを開けると、最初に目に飛び込んでくるのがfricca(フリッカ)のサイズ違いのぬいぐるみです。上段に並んださまざまな形のぬいぐるみは、本棚の連続したセルに収まり、異なる表情を見せています。その次に本棚が続く印象です。標準のセルサイズはW325×H325ですが、この本棚は両端から2列目をW150に縮めることで最大限のスペースを確保し、壁一面を本棚にしました。強度も高く、重い本や大型の美術書、画集、LPレコードも収納可能です。
開口部には補強梁を2本渡して十分な強度を確保しており、開口部の上部のセルにも他のセルと同様に大型書籍を収納できます。開口部の下部と作業机の高さがほぼ同じため、作業机が本棚に自然に溶け込んだような印象を与えます。
この部屋はご夫婦の仕事部屋です。お互いのクリエイティビティが十分に発揮され、作業効率が高まること、お互いの領域が守られ、それぞれの集中力が保たれることが必須です。その上で、単なる作業場ではなく、居心地の良い空間を作ることが求められました。
フェイクグリーン(人工観葉植物)が部屋全体にリラックスした雰囲気を加えています。視線の高さに配置されたグリーンは棚の中身を柔らかく隠しつつ、視線を遮ることで冷たい感じを与えず、柔らかいスクリーンの役割を果たしています。フェイクグリーンは空間の雰囲気を和らげる一方で、水やりなどの手間がかからないため、ホームオフィスのスタイリッシュな演出に最適です。
本棚のコマの中には、さまざまなオブジェクトが配置されています。下方には重量感のあるモニター画面、スピーカー、マイク、カメラ、コントローラーなどの機材が整然と並び、機能性を重視した配置がなされています。一方、開口部の上段にはfricca(フリッカ)のぬいぐるみや軽やかなオブジェクトが配され、クリエイティブな雰囲気を醸し出しています。
このように、ヘビーな質感のアイテムとポップなアイテムが並んでいても、オブジェクトが厳選されているため、部屋全体の統一感と独自の世界観が保たれています。
天井と壁、床は白で統一されています。その四角い空間の一面の壁いっぱいに、マルゲリータの本棚が配置されています。シナ材の明るい木の色が周囲に溶け込み、本棚自体はあまり目立ちません。白を基調としたシンプルな空間に、明るい木の色とライトグリーン系のfricca(フリッカ)が並び、さらに椅子の色とも相まって、全体的にライトグリーンの部屋という印象を与えます。リズミカルに配置されたこれらの要素が、黒いアイテムのボリューム感を和らげ、心地よいホームオフィスを作り上げています。
仕事部屋の主役はデスクとチェアです。2人のワークスペースは、中央に配置された大きな木製のデスクを中心に構成されています。デスクの上には黒やシルバー色の機材が多数設置されており、チェアの黒い座面やメタリックな脚部、デスク足元の黒いブロックなどがヘビーな存在感を示しています。
見せない収納
ここではデスク面の下に専用カセットの「ファイルボックス」をご利用いただいています。大きさや色合いが異なるモノ、散らかりがちな小物、仕事中に気が散る原因になるモノ、一時的に棚上げにしておきたい案件などをまとめて収納し、視界から隠すことができます。また、ホームオフィスに生活感のある物が侵入しても、ファイルボックスを活用することで環境を整然と保つことができます。これにより、見せない収納として効果的にご利用いただけます。
この室内は光が十分に入る白い空間です。時間の経過や季節ごとに変わる陽射しの角度により、床や天井に反映する光が移り変わり、その光を受けて本棚にも陰影が生じます。棚板の縁の垂直線と水平線が障子の桟のような明るさを形づくり、集中する時間と息抜きのひとときの間にやわらかな心地よさが生まれます。無機質な壁面やキャビネットに囲まれたオフィスとは一味違う、ホームオフィスだからこそ実現できる特別な時間を過ごせるでしょう。
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壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
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