広島県呉市で水回りリフォームサービスを行う地域密着型の工務店「有限会社ケイエヌコーポレーション」様のオフィス兼ご自宅のご紹介です。
この度鉄骨造3階建てのお住いのリノベーションにおいて、そのリビングと上階を繋ぐ階段室の一面に「Shelf 壁一面の本棚 奥行250」を設置いただきました。吹き抜け以外の部分にも延長され、上下階でカウンター付本棚としてもお使いいただいています。圧倒されるその存在にどこかアカデミックな気配さえ感じられます。
この住まいでは、1階は車庫とエントランスがあり、実際の居住スペースは階段を上がった2階から始まります。2階の入口を入ると、すぐに吹き抜けを覆う本棚が目に飛び込んできます。ここからは、吹き抜け全体を覆う壁一面の本棚が視認できる造りとなっています。
2階リビングからエントランス方向を振り返ると、フローリングと透明の保護マットが敷かれたリビングテーブルの色がほぼ同色であるため、やや分かりづらいかもしれませんが、そのテーブル越しに本棚を見渡すことができます。
呉市の市街商店街の一角にある鉄骨造の建物をフルリノベーションするにあたり、壁一面の本棚を設置する計画が持ち上がり、初期段階からご相談をいただきました。一般的な住居では、吹き抜け空間は限られた広さしかありませんが、どうしても大きな壁面を本で埋め尽くしたいというご要望がありました。そこで階段室を選び、リノベーションに合わせて床の一部を取り外し、大きなヴォイドスペースを確保しました。
まず、既存の階段を取り外し、吹き抜け面に沿って本棚を施工し、その後に階段をセットするという工程を経て、この独特な空間を実現しました。「大きな壁面を本で埋め尽くしたい」という基本的なコンセプトが、紆余曲折を経て、住宅でありながらアカデミックな雰囲気を漂わせる知的な室内へと昇華しています。
2階の本棚が設置されている壁面にはカウンターが取り付けられており、その正面部分が一部くり抜かれて本棚内にワークスペースが構成されています。PCが置かれた作業空間となっており、本棚自体の占める面積が大きいため一見小さく見えますが、その脇に設置されたコンソールデスクと合わせて実は広いワークスペースが確保されています。
ワークスペースを正面から見ると、カウンター部と高さを揃えたコンソールデスクが配置され、その脇には観葉植物の台としても機能するキャビネットがあります。このキャビネットは、本棚の終点として視覚的なアイストップの役割を果たしています。
3階から階段を見下ろす位置から本棚に沿って見ると、2階同様に本棚の延長部分の突き当たりにはカウンターが配置されています。構成自体は2階とほぼ同一ですが、階段の見え方が2階とは異なるため、異なる景色として感じられます。
3階には、本棚の背後にグランドピアノが配置されています。ピアノ越しに見える壁面収納の中には、ワークスペースが設けられています。
2階のアイランド型キッチン越しに吹き抜けを見ると、斜めに空間を切り裂くような黒いささら桁の階段と、その上方にどこまでも続くように見える本棚が、室内に広がりと開放感を生み出しています。
オーダー加工の最終決定図面
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壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
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