各種糸類の製造販売・各種縫製付属品の販売を、全国に拠点を展開し営業されている株式会社シラカワ様の本社の店舗什器として「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」および「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm ロータイプ」をご採用いただきました。
奥行きの深い店内の軸線上に壁一面の本棚が4列並べられています。この本棚によって店内には2本の通路ができ、中央の什器の端には商談用のテーブルが置かれ、その奥が接客カウンターと事務スペースのあるバックヤードになっています。ショーウインドウの展示スペースにもロータイプの本棚が置かれています。
壁面展示什器として
店内の両側の壁面には、それぞれ縦7コマの高い棚を配置しています。奥の接客カウンターからショーウインドウに向かって右側の壁面には、特注の縦7コマ×横6コマの本棚が2台連結して置かれています。反対側の壁面には、建物の柱が現れていますので、その柱を挟んでショウウインドウ側に、特注の縦7コマ×横3コマの本棚を奥には縦7コマ×横7コマの本棚と縦7コマ×横5コマの本棚を2台連結させて置かれています。
本棚は縦板と横板を等間隔に嵌合させて作られており、その棚板の見付が描くグリッド線は全て同じサイズの格子となり、大きな壁一面を均等なパターンで覆っています。本棚の四隅に配置されたブレース材が棚の水平方向への剛性を確保しているため、本棚には背板がなく、棚板と商品との間から背後の壁が見えています。ブレース材が描く斜めの線が、壁面にアクセントを加えています。店内の天井は高く、本棚と天井の間にスペースがあるため、ショーウインドウからの光が入り込み、室内の上部空間に広がりを感じさせます。
商品陳列棚として
素材や太さや撚り方や色など、様々なバリエーションを持つ何種類もの糸がお店全体に並び、その陳列にマルゲリータの本棚をお使いいただいています。
ここには巻いた糸の束である「カセ糸」の形状で大量の商品が並んでいます。本棚のそれぞれのセルにカセ糸を、縦に5〜6カセ、横に2〜4カセほど、そっと積んで陳列されてます。品物を、次々に上に積み上げてしまっては下敷きになった糸は重さで潰れてしまい、仕切りのない状態で横に広がりすぎてしまうと束の列が歪み、商品の出し入れの際に倒れたり転がったり、糸そのものも乱れて傷みます。本棚のグリッド線が作り出す規則正しいスパンを活用して整然と並んでいること自体が、商品の魅力と特徴を際立たせ、選びやすくし、店頭の商品管理もしやすくしています。
店舗の中央部にはロータイプ縦3コマの本棚を2列にして並べ両面の全てのセルを商品陳列棚としてお使いいただいています。
縦3コマ×横5コマの本棚と、特注の縦3コマ×横4コマの本棚が連結され、それらを2列背中合わせにして配置しています。この本棚ではブレース材の代わりに背板を取り付けて剛性を確保してあり、その背板があるためにそれぞれのセルに収納した商品は350mmの奥行きの中に収まり反対側まで押し込まれて混ざることはありません。
什器の足元には角材が置かれていて、床と棚との間に高さ100mmほどの空間が作られています。これによって商品を床から離すことができ、同時に棚の下の空気の流れにも役立っています。
また、天板の上には秤が置かれています。糸は目方単位で値付けされているため、取引証明となる秤の作動環境には特別な配慮が必要です。ここで配されている角材は、床のわずかな不陸を微調整する機能も果たしています。マルゲリータの本棚の棚板は水平が保たれ、撓みを生じることがないため、正確な計量をするために秤を置く台としても適しています。
ストックとフロー
壁面の本棚の最下段には全てのセルに専用アクセサリーの「ファイルボックス1列」が使われています。これは、奥行き350mmタイプのためのカセット式のオプションツールで、前板に手がかりとなる小さな穴が一つ開けられただけのシンプルなデザインが特徴です。この段は床に近すぎるので商品の陳列にはあまり向いていませんが、ファイルボックスを使って上部に陳列されている商品に関連した在庫商品のストック場としてお客様に直接お見せしない備品などを収納しておく場所として活用するのには最適な位置です。
こうしてファイルボックスで低い位置をソリッドに固めてることで、陳列棚としての機能とストック棚としての機能が区分けされ、本棚全体の外観も落ち着きます。
この事例と関連するプロダクト
壁面を天井まで最大限に活用できる壁一面の本棚。専用の収納ボックスもある組み立て式。
SERIES32
路面店
このシリーズではマルゲリータの家具を路面店で使用した場合の考え方、レイアウト等を実例をもとに紹介しています
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