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眺めのいい高層階から壁一面の本棚奥行250mm / Shelf

2020/1/13

都心のタワーマンションの一室。綺麗に整理されたリビングダイニングにアンティーク風な家具、照明と合わせて「Shelf 壁一面の本棚奥行250mm」をお使いいただいてます。

天井と壁は白いクロス張りで、濃いブラウンのフローリングが敷かれています。室内の家具は、食器棚と猫脚のコンソールデスク、ダイニングテーブルとソファが白で統一されていますが、ダイニングセットの濃色がコントラストを描くようにチョイスされています。色彩のバランスによって重心をとりながら、室内空間の高いゾーンには明るさと軽やかな広がりとが構成されています。リビングのソファからも、ダイニングテーブルからも、そしてキッチンからも、高層階から見える広々とした眺望が遮られることがないようにレイアウトされています。この部屋のリビングエリアの壁面に「Shelf 壁一面の本棚奥行250mm」を設置していただきました。

本棚の隣にはプリンセス系ロココ調の食器棚が置かれています。食器棚と梁とに囲まれた空間に収めるために縦横のコマ数を調整して、縦6コマ×横6コマとした結果、本棚は造り付けの家具のようにこのスペースに収まっています。本棚は左端を壁に沿わせて設置され、床から梁下まで届く高さがあり、リビングの背後の壁を覆っています。梁と縦板の先端との間にはわずかな隙間しかないので、万が一、前方向へと倒れる力が働いたとしても棚板が天井にかかって転倒を防止します。

梁下を活用して設置された本棚は造り付けの家具のようにこの空間に収まっていますが、ビジュアルの面からも部屋に自然に馴染んでいます。本棚の縦板と横板は等間隔で組み合わさっていて、縦6コマ×横6コマのグリッドを描いています。一番上の段のセルとブレース材の上にはキャラクターのぬいぐるみが置かれ、それ以外のほとんどのセルには蔵書が隙間なく充填されて、蔵書の背表紙が壁面を覆うように均等に整然と並べられています。書棚の際に沿って揃えられた文庫本や新書の背表紙は同じサイズで横に整列しているため帯状の塊が何段も水平に重なっているようにも見えています。この帯状の塊は細い縦縞のストライプで構成されていて本棚の縦板で等間隔に区切られています。

この室内には光が溢れています。窓は足元から梁の下までとられて広々とした視界が広がっていて、そこからふんだんに外光が入ってきています。天井に取り付けられたシャンデリアの光源に対して、白い家具が明るい存在感を示し、プリンセス系ロココ調の家具からは華やいだ多幸感に満ちた雰囲気がたちのぼり、さらに、鏡面仕上げのリビングのローテーブルとダイニングテーブル、新しいシステムキッチンのカウンターなどが室内に光を照り返し、その光が白い天井と壁にも反射していて、空の近くで暮らす明るさと楽しさが満ちています。この光は本棚の上にも反映して木材の質感の上に揺れる光が柔らかな階調を作り、さらには蔵書の背表紙にあたり、本棚の表面に柔らかく反射して壁面にも柔らかな光の面を形成しています。

静かでありながら明るい動きの感じられる室内にあって、本棚も心地よい背景の一部となりながら室内の雰囲気に溶け込んでいます。