埼玉県浦和市にある「Terra Piccola(テッラピッコラ)」さんという国産の丁寧な手作りの革製品を販売されているお店のディスプレイに「Piega CDスタンド(ゴムフック)」を採用いただきました。
お店の壁面には、横長の木製テーブル形ディスプレイ台が設置されており、その上に「Piega CDスタンド(ゴムフック)」の幅450mmタイプが配置されています。スタンドにはキーホルダーや小銭入れなどの小さな革製品がディスプレイされています。
このお店にセレクトされて並ぶ革製品は、すべて国産の牛革を使用しており、革の表面のデリケートな質感が特徴です。そのため、なるべく金物を使わずに展示でき、品物を美しく見せることができるディスプレイスタンドを探していたとのことです。
Piega CLシリーズは、曲げ加工を施したスチールプレートと木材の組み合わせからなる展示ディスプレイスタンドのシリーズで、店舗や展示会などで広くご利用いただいています。シリーズのバリエーションには、金属製の可動ボルトを使って厚みのある本やカタログをディスプレイできるブックスタンドや、本を開いた状態でディスプレイできるアルミ受金物を使ったブックスタンド、角度調整機能付きの読書用スタンド、ホワイトボードとしても使えるクリップボード、卓上ファイルスタンド、レコードスタンド、CDスタンド、ゴムフックを使ったCDスタンドなど、様々なデザインが揃っています。
本件で選んでいただいた「Piega CDスタンド(ゴムフック)」は、プラケース入りのCDを立てかけて展示することを目的にデザインされたスタンドです。手前スペースと奥のスタンドを使って、CDを上下3段に9枚並べることができる展示什器です。
店内に品物を展開する際には、製品の機能、デザインのバリエーション、素材感、カラー展開の豊富さなどの魅力を的確に見せること、そしてその魅力を品物自身に語らせる工夫をすることがディスプレイの要点です。本件では、ディスプレイテーブルの上部の壁に2段の陳列棚が設置されています。棚には照明灯が付いており、棚に置かれた商品を照らしてお客様の視線を誘導します。上段には大型のトートバッグなどが展示され、中段には個性的なハンドバッグなどが集積展示されています。テーブルにはハンドバッグと共に小型の革製品が並んでいます。
CDスタンドは、横長のテーブルをざっくり三等分した左側のゾーンに配置されており、CDよりも小さい細工が施されたキーホルダーやストラップ、小銭入れなどが角度をつけて置かれています。平面上に水平に置くだけの状態と比べて、陰影がつくことでより立体的に見え、インパクトのある配置となっています。また、革製品の上質でデリケートな質感とディスプレイ台の木製の質感が優しく反映し合い、品物を引き立てています。斜めに立てて角度をつけた板面を使い、展示に標高差を作るディスプレイ手法は、その効果を十分に発揮しています。
2枚の板面はシナ合板の無塗装仕上げで、合計18個のゴム製つまみが装着されています。2枚の板をジョイントしているのはスチールプレートを曲げて成形した脚部で、板を背後から固定しています。スチールプレートの底面にはウレタンバンパー(クリアー)が装着されており、台の表面に傷がつくのを防止すると同時に滑り止めの役割も果たしています。
本件では、スタンドの色はディスプレイテーブルと同系色であり、明るい色のグラデーションが店内の雰囲気に馴染んでいます。黒いつまみは革製品に角度をつけるための支点であると同時に、文章の中の一部の文字を強調する「傍点」のように自然に視線を集める効果を発揮しており、セレクトされた小型の品物の存在感を強調しています。
ディスプレイテーブルの天板の下には浅い引き出しが作り付けられています。この引き出しもディスプレイスペースとなっており、名刺入れや小さな小銭入れなどの小型の革製品が置かれています。CDスタンドの前面のテーブルにいくつかの品物を平坦に並べると、いわゆる平場(ひらば)となり、全体のボリューム感と気取らない雰囲気が強調される展示になります。しかし、このように引き出しを使い、「開くアクション」と「引き出しの深さ」を加えることで、ディスプレイのテイストが一変します。
スタンドから引き出しまでの高低差によって、意外性と奥行きがダイナミックに広がるスペースが生まれ、強いインプレッションのあるディスプレイが形成されています。
この事例と関連するプロダクト
曲げ加工を施したスチールプレートと木材の組み合わせからなる展示用スタンド。
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