品川区の自社所有のオフィスビルのリノベーションに際して、その5、6階部分の住居スペースにマルゲリータ商品をいくつかお使いいただいてます。
「EXA」は、ベランダやバルコニー、テラスなどの屋外に設置するためにデザインされた木製家具のシリーズです。このテーブルは板材をすのこ状に並べた天板の下に2組の脚立状の脚を組み合わせたデザインです。幅2,400×奥行き950×高さ750mmある大きなテーブルで、重量と安定感があります。一方で、すのこ状の構造により風が通り、脚部が爪先立ちしているかのようなデザインが軽やかな印象をもたらしています。
屋外用で耐久性の高い木製家具はほとんど存在しません。通常、家具に使用する木材は耐水性や耐候性がないため、長期にわたって外に置いておくと徐々に表面から劣化し、新品の時は美しい色艶を持つ製品でも次第に色褪せ、ヒビが入り、使用に耐えなくなってしまいます。
「EXA」シリーズには、木材を化学処理して耐水性と耐候性を格段に向上させ、腐らない材質に加工したアセチル化木材「アコヤ」を採用しています。これにより、長期にわたる屋外使用にも十分に耐える、非常に堅牢で経年劣化がほとんどない天然木によるアウトドアファニチャーが実現しました。
連続するリブを一定の等間隔で配置しているため、テーブル面に水が溜まらない点も屋外使用に適したポイントです。雨上がりのバルコニーに出て再び使い始める時も、少し残った水滴を軽く拭う程度ですぐに使用できます。また、連続したリブを等間隔で並べることで肉厚のあるテーブル面が形成されているため、通常の家具よりも重量がありますが、リブの隙間から風が抜けることで面として受ける風圧が減衰されます。これにより、屋外に強風が吹く時も風で飛ばされる心配がなく、この点でも屋外使用に適しています。
「EXA」シリーズは、すべてお客様が現地で組み立てていただくノックダウン式でご提供しています。その理由の一つは配送時の条件です。全体の重量が重く、完成時の家具としてのボリュームも嵩張るため、ノックダウン式にすることでコンパクトな荷姿でのお届けが可能になります。もう一つの理由は、お客様が組み立て作業を通して家具を理解し、家具との間に信頼感に基づく関係性を構築できる点です。
この「EXA」シリーズはポストテンション工法によって形作られています。連続するリブに緊張を与える構造的な仕組みについて、お客様が実際に組み立てることで理解を深めることができます。そのため、テンション材の緩みやそれに伴う面材の変形が発生しても、自分で組み立てた体験を通じて構造を理解しているため、簡単に修正することができ、長期にわたって愛用していただけます。
「EXA」の素材に使用されている素材は、アセチル化木材「ACCOYA®(アコヤ)」です。「アコヤ」は、土の中でも水の中でも腐らず、シロアリに食べられず、湿気や水分で変形しないといった特性を持ち、耐久性が非常に高い新素材です。さらに、製造時に防腐薬剤や重金属を使用していないため、環境にも人体にも優しい素材です。
アセチル化とは、自然の木材成分と酢酸を化学反応させ、木材の親水性成分を疎水性成分に置き換える化学処理のことです。この処理により、木材は水と結びつきにくくなり、素材としての性能が飛躍的に向上します。水を通しにくくなることで、腐らない木材として国際的にも認められています。この化学反応はすべて自然界に存在する成分で行われるため、環境に対する負荷がありません。また、この化学反応はすべて「引いていく」化学変化です。つまり、もともと自然界に存在する成分から不要な要素を取り除くことで、環境負荷の全くない素材となります。
ACCOYA®は、ACCSYS Group-Titan Wood社の登録商標です。
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SERIES33
屋外家具
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