お客様よりいただいた「Ladder 差し込み式CDラック 2列タイプ」のお写真をご紹介します。
リビングのAV装置に並べて差し込み式CDラック(CD-04-W)をお使いいただいている様子です。日中と夜の写真を頂きました。オーディオ機器の低く水平に構成された並びに対して縦方向に伸びるCDラックの存在が際立ちます。
壁に立て掛けるCDラック
このプロダクトは日本の伝統的な工芸品である障子の作り方に準じています。
差し込み式CDラックは格子戸の構成と障子の桟の細さを元に四方の枠を持たない組子だけで成立させたオブジェクトです。標準的なCDのサイズから逆算された横桟のピッチは障子と比較すると密とも言える間隔です。さらに配置、それを鍵状に加工された縦桟と合わせることでほぼ面に近い形を作ります。NCルーターで加工された縦横の組子も最終的に嵌めこむのは建具職人の精緻な手作業によります。数値制御された部材が壁面にその影を落とした時に、オブジェクトとその影の重なりが織りなす「モアレ」と呼ばれる、規則正しい繰り返し模様を複数重ねた時に出来る縞模様(干渉縞)の比率の正確さからもそれは分かります。
このプロダクトは、四方の枠を持たず、組子構造だけで成り立つ面状のオブジェクトを特定の角度で壁に立て掛けることで完成します。この角度は、CDを差し込んだ際に、そのCDが床面に対してほぼ水平になるように作られています。
素材は、縦桟と横桟のみで構成されています。ナチュラルタイプでは、縦桟に楢の無垢材、横桟には針葉樹系のMDFが使用されています。ダークブラウンタイプでは、縦桟にウォールナットの無垢材、横桟には広葉樹系のMDFが使われています。広葉樹系のMDFは、昭和の時代から家電製品などで広く使用され、「スターウッド」とも呼ばれていた褐色のMDFです。
この事例と関連するプロダクト
梯子のように立て掛けて使う収納ラック。モノを美しく見せながら収納、展示。
その他の事例を見る