容量の大きい収納棚の導入を検討されている場合、壁面を収納スペースに使う収納棚はとても便利です。
しかし、大きめの収納になると、転倒しないか心配の方もいらっしゃるでしょう。
収納棚は壁や天井にしっかり固定するのが理想ですが、賃貸物件など、なるべく穴をあけずに収納棚を固定したいケースもあります。
この記事では、壁に穴をあけない、つっぱり棒も使わずに設置できるおしゃれな収納棚についてご紹介しています。後半では実際の設置事例も集めているので、ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
壁の収納棚とは?
壁の収納棚とは、壁面を利用して設置する収納棚のことです。
デッドスペースになりがちな壁面を利用して収納量を増やせるだけでなく、ディスプレイとして部屋をおしゃれに演出してくれる効果も期待できる収納棚です。
壁一面の天井までを収納棚にした場合、大容量の収納力を持たせることができますので、書籍、資料、コミックスなど、たくさん収納したいものがある場合におすすめです。
なお、壁の収納棚には、以下の2つのタイプがあります。
- 部屋の壁の一部に造作工事を行って設置する造り付けの収納棚
- 収納家具として独立しており、壁に固定したり壁面に沿って自立したりする収納棚
造作工事を行う造り付けの収納棚は、設計や設置するための工事のコストがある程度かかります。
今回の記事では、比較的コストを抑えて導入できる独立した収納家具としての壁の収納棚について解説していきます。
壁や天井を傷つけずに、収納棚を設置する方法は4種類
壁や天井に穴をあけずに収納棚を固定できるタイプは、いくつか販売されています。代表的なものを4つご紹介します。
① 収納棚+つっぱり棒タイプ
出典:ベルメゾン公式サイト https://www.bellemaison.jp/shop/commodity/0000/1134087/
収納棚とつっぱり棒を構造的に組み合わせたり、独立した突っ張り棒を収納棚の上に設置するタイプです。
大型の収納棚でも壁や天井に穴をあけずに設置することができます。
② つっぱり棒に収納棚が付いているタイプ
出典:快適収納の杜 楽天公式サイト https://item.rakuten.co.jp/kaitekishuno/nor-900-4f/
こちらは、天井と床の間に突っ張り棒を入れ、その棒に収納棚が付いている構造です。
おしゃれで手軽に設置できるのが魅力ですが、収納力に関しては、他の収納棚よりは少なくなってしまいます。
③ 収納棚+フィラー板タイプ
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_508/
天井と収納棚の隙間を「フィラー板」というパーツを使い、壁や天井に穴をあけずに収納棚を固定する方法です。
突っ張り棒タイプで固定しようとした場合、一般的な住宅によくある下図のような吊り下げ天井(天井と上階もしくは屋根裏との間に空間があるタイプ)では、釣り下げられた天井の部材を突っ張り棒が押し上げてしまったり、しっかりと天井の下地に当たらなかったりすると、十分に固定できない可能性があります。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/topics/topics02/
一方、フィラー板は、天井と「面」で接触し、複数の縦材を使用するため、天井と「点」で接触する突っ張り棒と比較すると、より安定性があります。
壁や天井に穴をあけたくないケースではおすすめの固定方法です。
④ 収納棚+カウンター・スタンディングデスクのタイプ
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_449/
壁面の収納棚にカウンターデスクを付けたり、スタンディングデスクを付けることによって、底面の面積を広くとって自立させる方法です。
カウンターやデスクの付け方はいろいろなケースが考えられますが、収納棚に対して長辺の天板を90度直交する形でスタンディングデスクを設置するなどして、底面の面積を広くとれば、収納棚の安定性が高くなります。
壁の収納棚の手前にスペースを設けられる場合は、この方法もおすすめです。
壁に穴をあけない収納棚はフィラー板タイプやカウンター・スタンディングデスクタイプがおすすめ
ここまで、壁面に設置する収納棚のタイプを4つご紹介してきましたが、壁の広い面積を使って十分な収納力の棚を設置し、壁や天井に穴をあけないタイプを選ぶのなら、フィラー板やカウンター・スタンディングデスクタイプの収納棚がおすすめです。
フィラー板タイプ収納棚とは?
「フィラー板」を使った収納棚の設置方法は少し特殊です。
これは、マルゲリータの壁一面の本棚を収納棚として設置し、天井との間に専用の板を挟んで固定する方法です。
ここでは、フィラー板による壁収納棚の固定方法を詳しく見ていきましょう。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf-ar-w6h7.html
壁一面を収納スペースにできる「Shelf」シリーズは、マルゲリータでも人気の商品です。ミニマム・デザインのグリッドと、シナの天然木の温かみのある素材感が合わさり、モダンなイメージの中にもぬくもりを感じさせるデザインが魅力的です。
この壁一面の収納棚「Shelf」にフィラー板を設置する方法は以下のとおりです。
まず、収納棚を購入する際に、予めフィラー板の設置を希望することを伝えていただきます。
収納棚の納品時に、収納棚の縦材の一番上の部分に、専用金具を埋め込んでおきます。
収納棚を設置後、天井と収納棚の隙間の寸法を計測します。
計測したサイズでフィラー板を制作し、それを天井と収納棚との間に挿入し、完成となります。
この順序で設置することで、天井と収納棚の間の隙間をぴったり埋めることが可能になります。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/overturning.html
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/overturning.html
フィラー板を活用する場合は、このような方法によって、壁に穴をあけずに固定します。
賃貸住宅など、天井や壁に穴をあけたくない場合におすすめの方法です。
壁に穴をあけない・つっぱり棒も使わない壁面収納のおしゃれな使用事例8選
ここからは、おすすめ商品でも紹介したマルゲリータの「Shelf」シリーズを実際に導入いただいた事例をお伝えします。
ご自宅やオフィスでの使用事例をご紹介しますので、これから壁の収納棚を導入しようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
壁収納棚の設置事例① 賃貸住宅でのフィラー板による固定
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_574/
都内の賃貸住宅にお住まいのご家庭です。リビングの梁の形に加工した「Shelf 壁一面の本棚 奥行250」を設置されています。
壁に穴を開けないフィラー板での固定方法は、賃貸住宅にお住まいの方でも安心です。
こちらは縦6段×横7段と大きめのウォールシェルフですが、一般的な本棚と違って背面が抜けているので圧迫感が少なく、すっきりとおしゃれに飾る収納をされています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_552/
梁の形に合わせて加工しつつ、天井と本棚の隙間にフィラー板をぴったりと差し込んで、転倒防止策を施しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_574/
壁収納棚の設置事例② コミック収納棚をフィラー板で固定
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_643/
こちらは、マンションにお住いのお客様です。お住いの一室を本棚専用の部屋としてお使いいただいています。
「Shelf 壁一面の本棚A5タイプ 奥行180mm」の横3コマタイプ(オーダー加工)と横5コマタイプを組み合わせ、壁一面に収納棚を設置する形になっています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_643/
天井との間には、しっかりとフィラー板を設置して転倒防止策を図っています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_643/
圧巻の壁一面の収納本棚です。
大量のコミック本を集めつつ、綺麗に、しっかりと収納したい方にはおすすめの固定方法です。
壁収納棚の設置事例③ 書斎の本棚をフィラー板で固定
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_554/
こちらの事例は、新しいマンションにお住いのお客様です。
リビングに隣接した書斎に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350」を設置していただきました。
縦7コマの本棚にフィラー板を用いて天井まで届く本棚にしています。本棚の上部に予めフィラー板取り付けのための金物をインストールしておき、後日伺ってフィラー板を設置しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_554/
最上段は、他の段に比べて結果的にフィラー板の分だけ背の高いセルになりました。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_554/
天井との隙間なく、また壁面に穴を開けることもなく綺麗に同時に転倒防止を施した形になっています。
壁収納棚の設置事例④ オフィス収納をフィラー板により固定
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_656/
こちらは、オフィスでの壁面の収納棚導入事例です。
フィラー板による転倒防止策は、住宅だけでなくオフィスでも活躍します。
採用いただいたのは、「Shelf(シェルフ) 壁一面の本棚 奥行350mm」です。壁面の凹みにちょうど収まるように、2台連結しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_656/
転倒防止対策として、フィラー板をご利用いただいています。縦板を長く延長しただけに見えるので、とてもスッキリしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_656/
最上段を他のセルより高くすることにより下段には入らない大き目のボックスが収納出来ています。
壁収納棚の設置事例⑤ レイアウト変更に対応したオフィスでフィラー板を活用
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_552/
こちらの会社では、執務室に「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」を2台並べて導入いただきました。
将来的なオフィスのレイアウト変更に対応すべく本棚は壁に固定せずにフィラー板を使った転倒防止措置が取られています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_552/
本棚を設置し、ある程度書籍を入れた状態で隙間を計測し、そこにぴったりのサイズに加工したフィラー板を挿入しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_552/
大容量の収納力を持つ本棚を、壁にも天井にも穴をあけずに設置することができています。
原状回復費が発生するオフィスや賃貸住宅では、フィラー板による転倒防止策がおすすめです。
壁収納棚の設置事例⑥ マンションの一室にカウンター付き収納棚
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_538/
高層マンションにお住いのお客様です。エントランスとリビングに挟まれたアルコーブ的なスペースの壁面に「Shelf カウンター付き本棚」を設置いただきました。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_538/
このカウンター付本棚は通常のものに比べ1段高い位置に設置しています。
それによって、以下のようなメリットが生まれました。
- スタンディングデスクとして使える
- 腰掛ける時は脚立になる折り畳み椅子を使う
- カウンター下の本も出し入れしやすい
- カウンター下に籠って本を読むことが出来る
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_538/
壁収納棚の設置事例⑦ マンションの一室にスタンディングデスクとカウンター付き収納棚
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_484/
こちらの事例は、新しいマンションの一室に「Shelf スタンディングデスク+カウンター付き本棚」を設置していただいています。
ご夫妻で書斎としてお使いで、書籍や様々なものがコンパクトに納められています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_484/
こちらの事例では、スタンディングデスクにスピーカーをのせ、スペースを上手に活用されています。
スタンディングデスクによって、机上の面積を確保できています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_484/
収納棚に書籍等を収納し、カウンター部分は常にすっきりとした状態を保つことができています。
壁収納棚の設置事例⑧ リフォーム後のマンションにスタンディングデスクとカウンター付き収納棚
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_662/
こちらは、マンションにお住いのお客様で、「Shelf カウンター+スタンディングデスク付き本棚」を導入いただいています。
スケルトンリフォームによって元々あった壁と天井を取り払い、大きな一室として使われています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_662/
その中に新たに配置した家族のダイニングスペースを「Shelf カウンター+スタンディングデスク付き本棚」で間仕切り壁を兼ねた収納棚としてお使いいただいています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_662/
カウンター付きの収納棚であり、スタンディングデスクもついていることから底面積も広いため、特に固定せずにそのまま間仕切り壁として自立させています。
まとめ
デッドスペースになりがちな壁面を広い収納スペースとして利用できるのが、壁の収納棚の魅力です。
しかし、天井近くまでの高さがある収納力の高い棚を設置する場合は、転倒防止策を忘れないようにしたいものです。
壁や天井に穴をあけない、つっぱり棒もいらない収納棚にしたいなら、おすすめはフィラー板やカウンター付き、スタンディングデスク付きの収納棚です。壁を傷つけることなく安定して収納棚を設置できます。
この記事を参考に、ぜひ使いやすい壁面収納棚を見つけてみてください。
また、マルゲリータの公式サイトでは、今回ご紹介した収納棚以外にも、様々な商品を掲載しています。お客様の使用実例もたくさん掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。