和室は洋室に比べて収納スペースが限られているため、荷物の整理にお困りの方も多いかと思います。このような場合、収納棚を後付けすることが効果的な解決策となります。ただし、和室特有の雰囲気を損なわないためには、和室に馴染んだデザインの収納棚を慎重に選ぶことが重要です。本記事では、和室に適した収納棚を選ぶ際のポイントやおすすめの製品について詳しく解説いたします。また、最後に実際の設置事例をご紹介することで、導入後のイメージを具体的にお伝えします。和室の収納改善をお考えの方は、ぜひご参考ください。
Contents
和室に備え付けられている収納の種類
和室の収納は洋室に比べて限られているものの、いくつかの備え付け収納が設置されている場合があります。和室に適したおしゃれな収納棚を選定する前に、まず既存の備え付け収納の種類と、それぞれの用途を正確に把握しておくことが重要です。これにより、既存の収納を有効活用しつつ、新たに導入する収納棚とのバランスを考慮した最適な選択が可能になります。れの主な用途を確認しておきましょう。
押し入れ

押し入れは、和室の壁面に設けられた代表的な収納スペースです。もともと和室特有の寝具や衣類を収めるために設計されており、敷き布団や掛け布団などを収納できるよう、奥行きが深い構造になっています。この奥行きの深さは、大型のアイテムを収納する際には便利ですが、小物や細々とした物を整理する際には、収納スペースが乱雑になりやすいという課題を伴います。そのため、押し入れを効率的に活用するための工夫が求められます。
天袋
天袋とは、和室の天井の下に設けられている収納スペースを指します。床の間の上にある天井部分に取り付けられていることが多いです。

天袋は位置が高いため、踏み台などを使用しないと手が届かない場合が多く、アクセス性に優れているとは言えません。そのため、通常は頻繁に使用しない季節限定の道具や来客用の座布団などを収納する用途として活用されることが一般的です。また、天袋のスペースを有効活用し、エアコンを設置するケースも見られます。このように、天袋は適切な使い方次第で、限られた収納スペースを効率的に利用できる場所といえます。
地袋

地袋は、先述の天袋とは異なり、和室の床に接して設けられている収納スペースです。天袋と比べてアクセスが容易で、奥行きも押し入れほど深くないため、小物や細々としたアイテムを収納するのに適しています。一方で、地袋はコンパクトな設計となっているため、収納できる容量には限りがあります。そのため、収納するアイテムを厳選し、効率的な利用方法を検討することが重要です。
和室での収納のよくある悩みと解決アイデア
ここでは、和室での収納に関するよくある悩みと、それらの解決アイデアについて、詳しく確認していきましょう。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_272/
備え付けの収納では足りない
和室の収納においてよく寄せられる課題の一つに、備え付け収納だけでは十分なスペースが確保できないという点があります。前述の通り、和室には一般的に押し入れ、天袋、地袋が設置されていますが、天袋や地袋は収納スペースが限られ、押し入れは逆に広すぎて効率的に活用できない場合が多いのが現状です。このような場合には、後付けで新たな収納棚を設置することで解決が図れます。特に、和室の中心的なエリアである畳の上に広いスペースが確保されている場合には、オープンラックなどの収納棚を設置することで、必要な収納量を効果的に補完することが可能です。このアプローチにより、和室の利便性を高めつつ、整然とした空間を維持できます。
和モダンな雰囲気に合わない
和室に洋風のインテリアを取り入れた和モダンな空間では、既存の備え付け収納が雰囲気にそぐわない場合が少なくありません。特に押し入れは、面積が大きく目立つため、伝統的な和風の印象が強く残り、その扱いに悩む方も多いのではないでしょうか。しかしながら、備え付け収納を取り替えたり撤去したりするには大規模なリフォームが必要となり、費用や手間の面から現実的ではないことが多いです。こうした場合には、後付けで洋風の収納棚を設置し、既存の収納を目隠しする方法が効果的です。例えば、押し入れの前に壁面本棚を配置することで、押し入れが視界から隠れ、和モダンな空間全体の統一感を高めることができます。このような工夫により、既存の収納の課題を解決しつつ、和室のインテリアデザインをより洗練されたものに仕上げることが可能です。
和室に後付けする収納棚選びのポイント
和室に後付けする収納棚は、洋室の場合とは選ぶポイントが異なります。ここでは、特に意識したいポイントを5つご紹介します。これから和室に置く収納棚を選ぶ予定のある方は、ぜひ参考にしてください。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_273/
ポイント① 収納棚の高さと配置場所に気をつける
和室に収納棚を後付けする際には、その高さと配置場所を慎重に検討することが必要です。和室は座った姿勢で過ごすことを前提に設計されているため、一般的には背の低い調度品が空間との相性が良いとされています。特に、壁の中央付近に収納棚を設置する場合、背の高い棚は圧迫感を与える可能性があるため注意が必要です。ただし、背の高い収納棚が全く適さないというわけではありません。和室の入り口から見た奥側や、部屋の四隅などに配置することで、圧迫感を抑えることができます。こうした配置により、背の高い収納棚を活用しつつ、空間のバランスを保つことが可能です。後付けする収納棚を選ぶ際には、設置する場所の特性を考慮し、高さを適切に設定することで、和室全体の調和を損なわず、効果的な収納空間を実現できます。
ポイント② 畳の上に置くなら脚なしの収納棚を選ぶ
和室、特に畳の部屋に後付けする収納棚を選ぶ際は、基本的に脚のないデザインがおすすめです。和室の畳はフローリングに比べて柔らかく、脚付きの収納棚を長期間設置すると、畳に傷や凹みが生じる可能性があります。そのため、畳の上に直接置く場合は、脚なしの収納棚を選ぶことで、畳を保護しつつ、美しい状態を保つことができます。ただし、近年注目されている琉球畳は、一般的な畳よりも強度が高いため、脚付きの収納棚でも設置が可能です。脚付きのデザインを取り入れたい場合は、和室の床材を琉球畳に変更することも有効な選択肢の一つです。このような対応により、デザイン性と実用性を両立した収納空間を実現できます。
ポイント③ 畳に合う木製の収納棚を選ぶ
和室に収納棚を後付けする際は、素材選びにも配慮することが重要です。和室は畳、襖、障子など、自然素材を多用した空間であるため、スチール製などの無機質な素材を使用した収納棚を設置すると、全体の雰囲気に違和感を生じさせる可能性があります。このような場合、素材の選定が空間の調和を左右します。和室に最適な収納棚の素材としては、必然的に木製、特に木目が現れている素材になります。木材は畳などの自然素材と普通に馴染み、和室特有の落ち着いた雰囲気に溶け込むだけでなく、空間全体の品格を引き上げる効果があります。適切な素材選びによって、和室の魅力を活かしつつ、機能性とデザイン性を兼ね備えた空間を実現できます。
ポイント④ 直線的でモダンなデザインの収納棚を選ぶ
和室を和モダンな空間として活用したい場合、後付けする収納棚のデザイン選びにも注意が必要です。木製の収納棚を選ぶ際でも、丸みを帯びたデザインより、直線的でシャープなデザインの方がモダンな印象を強調できます。直線的なフォルムは、和モダン特有のシンプルで洗練された雰囲気を引き立てるため、空間全体のスタイルを統一する上で効果的です。さらに、収納棚以外の家具、例えばテーブルを選ぶ際にも、直線的なデザインを採用することで調和が図れます。例えば、天板が丸い卓袱台を選ぶよりも、四隅が角ばったダイニングテーブルや座卓を置くことで、和モダンの洗練された印象を演出できます。このように、家具のデザインを統一することで、和室の魅力を活かしつつ、現代的な感性を取り入れた空間作りが可能です。
ポイント⑤ ブラウン系カラーの収納棚を選ぶ
和室に収納棚を後付けする際、色選びは空間の印象を大きく左右する重要な要素です。和室には畳の緑や障子の白など、自然由来の柔らかい色合いが多く取り入れられています。これらに対して、濃いめの色を採用することで空間にコントラストを生み出し、和室特有の美しさを引き立てることができます。濃いブラウンや深い色調の木目などは、和室のナチュラルなトーンと調和しつつも、視覚的なアクセントを加える効果があります。一方、ブラウン系の明るい色は無難な選択肢として、多くの和室と調和しやすい利点があります。特に、天然木材の明るいブラウンは違和感なく空間に溶け込み、落ち着いた雰囲気を保ちながらも全体を引き締めます。ただし、「違和感がない」という選択は、時に無難に収まりすぎて空間が平凡に見えるリスクもあります。和室に個性やモダンな魅力を加えたい場合には、思い切って濃い色や特徴的な素材を取り入れ、空間に視覚的なインパクトを与えることで、洗練された和モダンな印象を演出することができます。色選びを工夫することで、和室が持つ可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。
和室におすすめのおしゃれな収納棚
ここでは、マルゲリータが展開する収納棚のうち、和室に似合うおすすめのアイテムを6件ご紹介します。
和室におすすめの収納棚①『Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm』
マルゲリータの「Shelf(シェルフ)壁一面の本棚 奥行350mm」は、壁面収納として使える大型の本棚です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf-ar-2400-2400-ex.html
最大サイズは2.4m×2.4mで、グリッド数を調整することで高さや幅のバリエーションが選択可能です。また、奥行きは350mmのほか、250mmや180mmもラインナップされており、収納する物のサイズや和室の広さに合わせて適切なものを選ぶことができます。和室に設置する場合は、押し入れの前や壁面に沿った場所に配置するのが最適です。背の高い収納棚でありながら、背板を省いたオープンラックデザインとなっているため、視覚的な圧迫感が少なく、和室特有の空間に自然に溶け込みます。このような特性により、和室の落ち着きや美しさを保ちながら、機能性とデザイン性を両立した収納スペースを実現できます。
和室におすすめの収納棚②『Shelf 開口部のある本棚』
マルゲリータの「Shelf(シェルフ)開口部のある本棚」は、先ほどご紹介した壁面本棚の中央付近に、大きな開口部を設けた収納棚です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf-ar-2400-2400-room233.html
開口部は、テレビの設置や絵画、写真のディスプレイなど、多用途に活用できる柔軟性が魅力です。そのため、和室をリビングのような空間として使用する際に、特に便利で実用的です。
このようなデザインは、和室特有の落ち着いた雰囲気を損なわず、モダンなライフスタイルに合わせたアレンジを可能にします。また、装飾や実用品を巧みに組み合わせることで、和モダンな空間に個性と機能性を加えられる点も大きな利点です。を置いたり、絵画や写真をディスプレイしたりと、幅広い用途に活用ができます。そのため、和室をリビングのように使用する場合などは、特に重宝するでしょう。
和室におすすめの収納棚③『Shelf ロータイプ本棚』
マルゲリータの「Shelf(シェルフ)ロータイプ本棚」は、和室で使いやすい小型の収納棚です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/shelf/slf-ar-1800-3.html
高さは1コマから3コマまで展開されており、他の家具や調度品とのバランスに合わせて選択することが可能です。例えば、縦3コマの場合、高さは約1mとなり、天板が腰丈程度の位置にくるため、使い勝手の良いサイズ感です。幅は5コマ(1.8m)と7コマ(2.4m)の2種類があり、奥行きは350mmと十分なスペースを確保しています。このため、天板をディスプレイスペースとして活用したり、簡易的な書き物机として使用したりと、多目的に利用できるのが魅力です。和室においても、収納機能だけでなく実用性を兼ね備えたアイテムとして重宝するでしょう。
和室におすすめの収納棚④『BLC ビー玉でスタッキングする収納ボックス』
マルゲリータの「BLC(ビー・エル・シー)」は、ビー玉を使って縦に積み上げて使用する、珍しいタイプの収納棚です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/blc/
一定のモジュールに基づいて約60種類のユニットが展開されており、雑貨や本、書類など、多様な収納ニーズに対応可能です。幅広い選択肢から、自分のライフスタイルや用途に合った組み合わせを見つけることができます。また、複数のユニットを積み重ねる際にネジなどで固定する必要がなく、ビー玉を使った独自の固定方法を採用しているため、設置や変更が非常に容易です。この仕組みにより、後からユニットを追加したり、上下や左右を入れ替えることでレイアウトを自由に変更したりすることができます。また、分割して異なる場所で別々の収納棚として活用することも可能で、柔軟な使い方ができる点が大きな魅力です。アイデア次第で多彩なアレンジが楽しめる、実用性とデザイン性を兼ね備えた収納システムです。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/blc/
和室におすすめの収納棚⑤『Drawer 引き出し収納家具』
マルゲリータの「Drawer(ドロワー)」は、高さを段階的に選べる引き出し式の収納棚です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/drawer/
A4やA3サイズの書類、CDやDVDなどのメディアサイズに対応するため、4種類の引き出しサイズが用意されています。これにより、用途や収納物に応じて最適なサイズを選ぶことができ、効率的な収納が実現します。さらに、引き出しの高さは既製品で14段から21段まで展開されており、収納物の量やスペースの制約に応じて適切なボリュームを選べる点も魅力的です。収納力とデザインのバランスを取りながら、必要に応じた柔軟なカスタマイズが可能です。これにより、機能性だけでなく、整理された美しい空間作りにも貢献します。
和室におすすめの収納棚⑥『Ladder 見せる収納ラック』
マルゲリータの「Ladder(ラダー)」は、シンプルながら個性的なデザインが際立つ収納棚です。設置は非常に手軽で、壁に立て掛けるだけで済むため、気軽に取り入れることができます。それにもかかわらず、インテリアとしての存在感は十分に発揮し、空間にスタイリッシュなアクセントを加えてくれます。このデザインは、収納としての実用性だけでなく、装飾性にも優れており、どんな空間にも柔軟に馴染む魅力があります。簡単な設置でありながら、デザイン性を重視したい方にとって理想的な選択肢です。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/ladder/bone_index.html
「Ladder(ラダー)」は、その名の通り、日本の伝統工芸である「梯子(はしご)」から着想を得たデザインが特徴的で、和室との相性が抜群です。和のテイストを感じさせるそのフォルムは、和室の雰囲気を損なうことなく、自然に調和します。洋服を掛けるためのタイプのほか、CDやDVD、雑誌の収納に適したタイプなど、多彩なバリエーションが展開されているため、用途や収納物に応じて最適なアイテムを選ぶことが可能です。機能性とデザイン性を兼ね備えた「Ladder(ラダー)」は、和室だけでなく、さまざまな空間で活躍するアイテムです。
和室におしゃれな収納棚を設置している実例3選
最後に、和室にマルゲリータのおしゃれな収納棚を設置している実例を3件ご紹介します。和室に後付けで収納棚を設置するイメージが掴めない方は、ぜひこれらを参考にしてみてください。
収納棚の和室への設置実例① 和室に置く壁に立て掛けるCDラック
こちらの実例では、和のテイストで建てられたモデルハウスの一室に「Ladder シェルフ型CDラック」を設置しています。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_273/
床の畳と天然木の持つナチュラルな質感に、木製のCDラックが見事に調和し、和モダンな空間におしゃれなアクセントを加えています。木製素材の温かみが、和室特有の落ち着いた雰囲気を損なうことなく引き立てるため、全体の統一感が生まれ、洗練された印象を演出します。このような組み合わせは、実用性だけでなく、デザイン面でも和モダンの魅力を存分に活かした空間作りに最適です。ルな雰囲気に、木製のCDラックが相性良く収まり、和モダンでおしゃれな印象に仕上がっています。
収納棚の和室への設置実例② 昭和の住宅で
こちらの実例では、昭和の雰囲気が漂う戸建て住宅の和室に、「Ladder ラダーラック はしごタイプ」を設置しています。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_263/
和室にチェストなどを後付けすると、違和感が生じるだけでなくどことなく圧迫感が感じられますが、このようなラック収納であれば、省スペースで洋服をすっきりと掛けることが可能です。さらに、襖から差し込む柔らかな陽光と相まって、和モダンの美しい雰囲気を引き立てています。実用性とデザイン性を両立したこの収納スタイルは、和室に自然と馴染みながら、空間全体を洗練された印象に仕上げてくれるでしょう。
収納棚の和室への設置実例③ 昭和の住まいの中に
こちらの実例では、戦後すぐに建てられた築70年以上の戸建て住宅の和室に、「Shelf 壁一面の本棚 奥行250mm」を設置しています。

出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_520/
家屋と蔵書がそれぞれ長い年月を経て深みを増している中、天然木で作られた壁面収納は、その空間に違和感なく溶け込みます。曇りガラスから差し込む柔らかな薄日が、収納棚や蔵書を穏やかに照らし出し、まるで何十年も共に時を重ねてきたかのような自然で味わい深い雰囲気を醸し出しています。天然木の持つ温かみと時間の経過が生み出す調和は、空間全体に落ち着きと格調を与え、和モダンな美しさを引き立てます。もに時を過ごしたかのように、自然な印象に仕上がっています。
まとめ
今回は、和室に調和するおしゃれな収納棚をテーマに、選び方のポイントやおすすめ商品について詳しくご紹介しました。和室に備え付けられた押し入れなどの収納は、現代の和モダンな空間では使いにくい場合が多くあります。しかし、今回ご提案したアイデアを参考に、和室の雰囲気に合った収納棚を後付けすることで、実用性を高めながらおしゃれで快適な空間に仕上げることができます。伝統とモダンが調和した、理想的な和室づくりにぜひお役立てください。
マルゲリータの公式サイトでは、今回ご紹介した収納棚以外にも、色々なおしゃれインテリアを多数ラインナップしています。お客様の使用実例もたくさん掲載されているので、おしゃれで実用的な収納家具の購入を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。