ホームシアターは、家で映画館さながらの映像体験ができるため、映画などがお好きな方にとって憧れの設備だといえます。
しかし、「ホームシアター」はいろいろな機器が必要であるほか、つくり方によっては部屋の改装などによって非常に高額な費用がかかってしまうことになります。また、常時使うものではないので、専用スペースをつくろうか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、あまり費用をかけずにホームシアターをつくるために必要な設備や、あとで動かしたりできる後悔しないつくり方、おすすめのホームシアタースタイルなどについて、詳しく解説します。これからご自宅にホームシアターをつくろうか検討している方は、ぜひ参考になさってください。
Contents
ホームシアターとは
ホームシアターとは、「Home(家の)Theater(映画館)」という名前の通り、自宅で映画館のような映像体験をすることを目的とした設備です。もともと、「ホームシアター」は富士通ゼネラルによって1963年に商標登録されていましたが、1999年から無償開放されています。
ホームシアターを構成するものとして、現在では一般的に映像機器(プロジェクター、大画面テレビ等)、投影するスクリーン、再生機器(DVD、BD、Amazon Fire TV等)、音響機器(スピーカー、サウンドバー等)など映像体験を実現する機器があります。また、広義では照明やインテリアといった雰囲気をつくりだす環境も含めた概念にもなっています。
ホームシアターをつくるには何が必要?おすすめのホームシアターセット
ホームシアターをつくるには、映像を投影するためのプロジェクターと、音を出すためのスピーカーが最低限必要となります。また、プロジェクターから投影された映像を映すためのスクリーンも重要ですが、スクリーンを使わずに、壁面に映像を映し出す方法もあります。
ここでは、これからホームシアターをつくる方に向けて、おすすめの設備(ホームシアターセット)を厳選してご紹介します。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_689/
プロジェクター
プロジェクターは、ホームシアターを楽しむうえで必ず必要となる設備です。機器によってHDや4Kといった画質や、明るさを意味するルーベンの値などのスペックが異なります。
プロジェクターは、性能が良いに越したことはありませんが、スペックに応じて販売価格が大きく変わってくるので、ニーズに合うものを選ぶと良いでしょう。
出典:EPSON 公式サイト
たとえば、手軽に高画質の4K映像を楽しみたい方には、エプソンの「EH-TW7100」がおすすめです。明るさやグラデーションを16段階で調整可能なので、部屋の広さや照明の明るさなどによって、最適な映像体験ができるでしょう。
また、スピーカー内蔵なので単体でも楽しめますが、Bluetooth対応のスピーカーとワイヤレス接続することも可能です。
サウンドバー(ワイヤレスもあり)
ホームシアターをつくるにあたって、スピーカーはプロジェクターに次いで重要な存在ですが、手軽に設置したいならサウンドバーがおすすめです。
サウンドバーは、横長のバー状になったスピーカーで、スクリーン前部に置いて使用します。スリムな作りのものが多いで、場所を取らずに設置できるでしょう。最近では、スピーカー内蔵のプロジェクターも増えてきました。
しかし、より臨場感溢れる映像体験をしたいのであれば、サウンドバーや、この後ご紹介するマルチスピーカーの設置がおすすめです。なお、より高音質を求める場合は、無線より有線が良いとされていますが、近年は技術が進歩したこともあり、無線スピーカーも非常に高品質です。
音質の好みは人によって異なるので、実店舗などで一度試聴してみると良いでしょう。
出典:YAMAHA 公式サイト
サウンドバーのおすすめ商品としては、YAMAHAの「SR-B30A」が挙げられます。
一方向からの音出力ながら、3次元音場フォーマット Dolby Atmos に対応しているので、臨場感に溢れた音響を体験できます。スマートフォンのアプリとBluetoothで連動させれば、お好みの音のトーンに調整も可能です。
マルチスピーカー
マルチスピーカーとは、複数台のスピーカーを組み合わせて、色々な方向から出る音をホームシアターで立体的に楽しめるスピーカーです。
スピーカーの台数に応じて、左右や前後から音が届くので、より映画館に近い本格的な音響体験ができるでしょう。ただし、マルチスピーカーは場所を取るので、ある程度空間の広さが求められます。
そのため、一人暮らしなどでコンパクトに設置したければサウンドバー、広いリビングに設置するならマルチスピーカーと、状況に合わせて選びましょう。
出典:SONY 公式サイト
マルチスピーカーのおすすめ商品として、ここではSONYの「HT-A9」をご紹介します。SONYの独自技術により、4基あるスピーカーからそれぞれ異なる種類の音を出し、リアルで没入感溢れる音響体験ができます。
コントロールボックスはHDMI接続ですが、4基のスピーカーはワイヤレス接続です。そのため、ケーブルで繋ぐことなく、自由な場所にスピーカーを設置できます。
ホームシアターの施工費はいくら?
ホームシアターの施工費は、大きく設置費・施工費・機材費によって決まり、安価に抑えるなら80万円程度から実現が可能です。
ハイグレードな設備にこだわる場合は、300万~500万円がボリュームゾーンになります。また、さらにこだわって、部屋に防音施工をするとなると、約600万〜1000万円ほどかかるでしょう。
ただ、ホームスクリーンをつくるにあたって、壁やロールアップスクリーンを利用すれば、施工費をかなり抑えられます。予算に合わせて、適切な方法を選ぶようにしましょう。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_698/
一人暮らしのホームシアター
ホームシアターは、一人暮らしの場合でも実現可能です。
一般的に、ホームシアターではプロジェクターからの映像を映し出すため、スクリーンからプロジェクターまで距離を空ける必要があります。しかし、近年では狭い空間でも投影可能な単焦点プロジェクターも多数販売されています。
単焦点プロジェクターを選べば、20~30cm程度の距離で映像を投影できるので、ワンルームの一人暮らしでも、感動の映像体験ができるでしょう。
また、壁やロールアップスクリーンを利用して投影することで、限られたスペースで費用をかけなくてもホームシアターを楽しむことができます。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_770/
後悔しないホームシアターのつくり方
せっかく自宅にホームシアターをつくっても、それを後悔してしまう方が一定数いらっしゃいます。ホームシアターを後悔する主な原因としては、以下の3つが挙げられます。
- 使わなくなる
- 予算をかけすぎ
- 設置場所
ホームシアターを設置後に後悔しないためには、これらの原因を念頭に置いた対策をしておくことが重要です。
各原因の詳細と、効果的な対策方法について、以下で順に確認していきましょう。
後悔する理由① 使わなくなる
ホームシアターを後悔する理由として最も多いのが、設置後に使わなくなることです。ホームシアターの魅力は、自宅にいながら映画館に近い映像体験ができることにあります。
それは裏を返すと、普段あまり映画を観ない方にとっては、必要性が薄い設備だといえます。ホームシアターは、テレビやタブレットと比較すると、起動までに時間がかかり、部屋をある程度暗くしなければならないなど、制約が多い設備です。
そのため、ホームシアターを検討する際は、便利さよりも感動できるかどうかを重視することが重要だといえます。
後悔する理由② 予算をかけすぎ
予算をかけすぎたことを、ホームシアターを後悔する理由として挙げる方もいらっしゃいます。前述のように、本格的なホームシアターにこだわると、600万~1000万と高額な費用がかかります。
もちろん、こだわりをもってつくるのであれば、それだけの金額をかけても後悔はないでしょう。しかし、結果的にたまにしか使わなかった場合、他の趣味に使えば良かったなどと、かかった費用を後悔しかねません。
そこでおすすめなのが、施工費を抑えたシンプルなホームシアターです。たとえば、映像を壁面に直接映し出せば、スクリーンの設置費用を抑えられます。
また、スピーカーの下にカーペットを敷くなどして、防音施工を省く工夫も考えられます。
後悔する理由③ 設置場所
ホームシアターを後悔する理由に、設置場所もあります。
たとえば、リビングなどを利用してホームシアターをつくる場合、スクリーンやスピーカーなどの設備を置くことで、空間が狭くなることがあります。せっかくホームシアターをつくっても、それによって日常生活が圧迫されてしまっては勿体ないといえるでしょう。
また、試聴距離や音響効果を考慮した設置計画も重要です。一般的には、画面サイズから3倍ほど視聴距離を離すのが良いとされています。
また、周囲への音漏れが気になる場合は、壁や床に防音材を使ったり、家具の配置によって音を遮ったりするのが効果的です。そこでおすすめしたいのが、各設備を動かせる設置方法です。
たとえば、電動式のロールスクリーンを設置すれば、使わないときは天井付近まで巻き上げて収納できます。スクリーンの裏を本棚などにしておけば、デッドスペースの活用もできるでしょう。
また、マルチスピーカーを設置するのであれば、Bluetoothなどでワイヤレス接続できるものがおすすめです。有線スピーカーだと、配線の関係で移動できなかったり、配線を隠す対策が必要になったりします。
しかし、無線スピーカーなら配線を気にすることなく、場所も自由に変更できるので、空間をより有効活用できるでしょう。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_657/
おすすめのホームシアターのスタイル
最後に、真似したいおすすめのホームシアターのスタイルを、9例厳選してご紹介します。
これからご自宅にホームシアターをつくろうとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
スタイル① 本棚を背負ったホームシアター
こちらの事例では、壁面本棚の前にある空間を利用して、ホームシアターにしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_698/
普段は本棚として使っているところに、本棚側板を利用してロールスクリーンが取りつけられ、下ろすだけで手軽に用途を切り替えられます。
スクリーンが下りてくる様子が、まるで映画館での幕が上がる様子に見え、ワクワクする特別な時間を過ごせます。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_698/
スタイル② 相模湾を眼下に見渡す書斎に
こちらの事例では、相模湾を見渡せる眺めの良い書斎を、ホームシアターとしても活用しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_806/
一見、大きな壁面本棚があるだけに見えますが、リモコンで操作すると、天井から幕が下りてきて、大型のスクリーンが現れます。
天井に据え付けてあるシーリングライトがプロジェクターになっているので、省スペースでも本格的な映像体験が楽しめます。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_806/
スタイル③ 壁面をプロジェクタースクリーンに
こちらの事例では、2台並べて設置したロータイプ本棚の上部を利用して、ホームシアターにしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_629/
ホームシアターを実現するにあたって、必ずしもスクリーンは必要ありません。
このように、まっさらな白壁がある空間であれば、壁面に映像を投射するだけで、特別な映像体験を味わえます。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_629/
スタイル④ ホームシアターに続くデスク付き本棚
こちらの事例では、デスク付き本棚の置かれた書斎空間を、ホームシアターとしても活用しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_770/
デスク付き本棚の右側には、敢えて広く取られた白壁があり、そこに映像を投射できるようになっています。
壁面本棚には漫画コレクションも多数並べられ、趣味の時間に没頭できる空間に仕上がっています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_770/
スタイル⑤ プロジェクタースクリーンと共存する壁一面の本棚
こちらの事例では、大きな壁面いっぱいに広がった本棚に開口部を設け、本棚とホームシアターが共存する空間にしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_437/
開口部に映像を映した際、映像に影響を与えないように、奥行きが180mmと浅い本棚を採用しています。
その結果、映像と書籍の両方を楽しめる、多機能なリビング空間が実現しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_437/
スタイル⑥ ログハウスの窓を囲んで
こちらの事例では、カフェを営むログハウスに壁面収納を設置し、ホームシアターにもなるようにしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_813/
壁面本棚は、中央の窓と天井のエアコンを避けるよう、高さにこだわって設置されています。
窓の前部にスクリーンを下ろせば、同じ空間がおしゃれなホームシアターに一転します。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_813/
スタイル⑦ 映画館の様なホームシアター
こちらの事例では、3面が収納本棚で構成された空間を、小劇場のようなホームシアターにしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_657/
照明を完全に落とすと、スクリーンから反射した光が映り込み、グリッドラインだけが薄っすらと浮かび上がる独特の景色を生みます。
リビングなどに兼用として設置するのではなく、ホームシアター専用の部屋とすることで、映像に没入できる贅沢な空間が実現しています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_657/
スタイル⑧ DJブースを包み込む壁面収納
こちらの事例では、DJブースが組み込まれた壁面収納の上部にプロジェクターを設置し、ホームシアターにしています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_689/
このように高い位置にプロジェクターを置くことで、投射する軌道上に遮るものがなく、快適に映像を楽しめます。
DJブースとホームシアターが一体化することで、音楽と映像が同時に楽しめる、贅沢な空間に仕上がっています。
出典:マルゲリータ公式サイト https://www.margherita.jp/user/file_689/
まとめ
今回は、ホームシアターに必要な機材や後悔しないつくり方、おすすめのホームシアタースタイルなどについて、詳しくご紹介しました。
自宅にホームシアターがあると、映画館さながらの充実した映像体験を楽しめますが、本格的なホームシアターをつくるとなると、高額な費用が必要なことも多いです。しかし、ロールスクリーンを使うなど工夫をすれば、比較的少額の費用でも、十分に快適なホームシアターライフが実現します。
今回ご紹介したことを参考にして、ぜひ理想的なホームシアターを実現してください。
マルゲリータの公式サイトでは、色々なおしゃれインテリアを多数ラインナップしています。お客様の使用実例もたくさん掲載されているので、おしゃれで実用的な家具の購入を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。