静岡県にお住いのお客様です。この度、移転を機にその新居の壁面にマルゲリータの本棚をご採用いただきました。相模湾を見渡す窓に向かって続くリビングの壁面に「Shelf 壁一面のA5判本棚 奥行180㎜」を2台繋げてお使いいただいています。
そのリビングの床及び家具は濃いブラウン系で統一されています。落ち着いた空間を作りながらも、その室内に陽光を受けた本棚は窓面から連続する形で並びながら、そのグリッドラインを際立たせ、そこから少し引いた位置に本の背表紙がぼんやりと浮かぶ、壁面でありながらも立体感のある面としてダークブラウンの室内空間を引締めます。
一方、ワークデスクは本棚に対して直交する形で置かれていています。連続する本棚を左手に背負いながら相模湾に向かうべく、都心では考えられない、まさに圧巻とも言える環境をここでは作っておいでです。L字型に配置することでスペースの効率化や作業効率の向上はもちろん、気持ちが常に落ち着いた状態で仕事に向かえる恵まれた環境です。リビング自体の奥行きがあるため、陽光が深く差し込んだ時も、陽が落ちてその景色がバックライトと化した時も常に絵になる光景がここにはあります。
加工
本棚は幅7コマの既製品サイズが2台連結して梁下に収まります。その左右の空隙はコンセントやスイッチ、右側のカーテン収納スペースを考慮して配置されています。それによりコンセントやスイッチと縦板が干渉しないため特段な加工は施されていません。本棚を部屋の置きたい位置に合わせて加工する事もレイアウトおに於ける一つの方法ですが、費用面や将来的な事を考えるとコンセントやエアコンなどに合わせて加工するよりもその位置の調整により収めていく方がその後の選択肢に制限を加えません。
小上がり床
「小上がり和室」とは室内空間の一部分の床を少し高くして畳を敷いたスペースを言います。リビングの一部に設置されるケースが多く空間の中にメリハリが生まれ、部屋を広く見せる効果があります。和室に於ける床の間の感覚と同様の「室内に於ける床の間」とも捉えられる日本独自の空間です。また壁を増やさずに開放感を維持したまま、自然にゾーニングすることも出来る空間です。
本件の小上がり床は収納を兼ねています。畳を上げるとその下は収納になっていて日常的に頻繁に出し入れするもの以外はここに収められています。本棚が置かれたリビングに非日常的とも思はれる無機的な美しい姿を感じるのも、ある意味この小上がり床の収納がそれを負っているからかもしれません。その床の上に上がって夜間に照明を落とした状態の相模湾の情景はここにその画像はなくても容易に想像がつくほど美しいと思われます。
popIn Aladdin (ポップインアラジン)のある書斎
本棚の手前の上方にはプロジェクター用の電動スクリーンが取り付けられています。スクリーンを降ろし、天井に据え付けてあるシーリングライトがプロジェクターになると、そこからスクリーンに向けて映像を映し出すことが出来ます。約130V型に該当するそのスクリーンのサイズは家庭用のものとしては圧倒的に大きく、またその位置が窓面から奥まっているため、陽が完全に沈まなくても、また相模湾を囲む夜景がそのまま見えていても十分にその映像が楽しむ事が出来る贅沢な空間に変わります。
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