DJミュージシャンでヨガの指導者としても活動されている秋山紫穂さんの仕事場です。そのウォールナットの無垢フローリングが続く広いリビングで「Shelf ロータイプ本棚 移動式」、「BLC収納ボックス」、「Ladder 差し込み式CDラック」をお使いいただいています。
部屋の中央には「Shelf ロータイプ本棚 移動式」が設置され、LP用とCD用を兼ねたオリジナルのDJブースが構成されています。このブースは、幅5コマ、高さ3コマの既製品をベースに、最上段の高さを調整し、天板にはラバーウッド集成材を使用して、ご自身に合わせた形で製作されました。中央にはミキサー、両端にはレコードプレイヤーが配置され、その外側にはCDプレイヤーが設置されており、すべてが幅5コマのサイズに収まります。
天板の高さは、機器の操作がしやすい位置に調整され、その調整によって生じたスペースは上段のセルで吸収されています。上段のセルにはオーディオ機器が収納され、下段にはLPレコードが整然と収まっています。天板の奥行サイズはレコードターンテーブルのインシュレーターの位置から決定され、ロータイプ本棚の手前側に持ち出す形で自然に配置されています。
これにより、機能性と美しさが両立したDJブースが完成しています。機器の配置や高さの調整が計算されているため、操作がしやすく、視覚的にもバランスの取れた空間が作り出されています。移動式であるため、柔軟に配置を変えることができ、使い勝手よく、オリジナルのデザインが際立つDJブースが、部屋の中央に設置される形になりました。
CDJ
いわゆるDJはLPレコードをターンテーブルを使って曲間を自然に繋げる行為です。これに対しCDJとはそのLPレコードの代わりにCDを使って同様の操作をします。市販のCDだけでなく曲をCD-Rに書き込んだり、USBメモリに保存して使ったりできるので近年では幅広い層の方がこの方法をとられています。
巷のDJスタイルは十数年前からCDJ(CDでDJをする)が主流になり現在ではデータを収録したUSBを会場に持参しヘッドフォンさえあればDJが出来るようになりました。ところがDJを行う若い人達の間ではレコードでDJを行う方が増えつつあります。音質向上のためデバイスや機材に気を遣う、時間が来たら裏返す、という面倒な動作がつきまといますが、逆にそれが新鮮で楽しいと感じる様です。そういう意味では現代はDJとCDJが共存する時代と言えます。
LPレコード収納
中央の「Shelf ロータイプ本棚 移動式」は上段がDJブース、その下段にはLPレコードが収納されています。下から2段目までのセルの内寸は規格サイズでW325㎜、H325㎜の正方形、奥行が350㎜なのでLPレコードの収納には最適なサイズです。セルの幅はそれぞれ325㎜なのでジャンルごと、アーティストごと、年代ごとなど自由に分類するのにも適しています。
BLC
DJブースの左隣にはテレビ台が配置されています。このテレビ台は、「BLC レコード収納ボックス(BLC-08)」を6個、上下2段に重ねて使用されています。ボックスの内部には、本を中心に雑貨類も収納されています。一方、右隣には「BLC レコード収納ボックス(BLC-12)」を2台、「BLC レコード収納ボックス(BLC-08)」 を4台、同じく上下2段に重ねて本棚として利用されています。
左右に配置された「BLC収納ボックス」は、中央にDJブースが設置される前はLPレコード収納ボックスとして使用されていました。現在は、収納する内容を変えて、テレビ台や本棚として活用されています。両方のボックスは専用キャスターベースに載せてあり、DJブースと合わせて移動が簡単にできる設計となっています。
部屋全体の機能性が向上し、必要に応じて家具の配置を柔軟に変更できるため、使い勝手が非常に良い空間が実現されています。収納ボックスとDJブースの組み合わせは、視覚的にも統一感があり、移動が容易な点が大きなメリットとなっています。
CD収納
少し隠れた場所にはCDラックが設置されています。これは「Ladder 差し込み式CDラック」です。日本の工芸品ともいえる障子をベースにしたデザインで、NCルーターで精密に加工された後、最終的な仕上げは建具職人の手によって行われています。組み立てはほぼ手作りのプロダクトです。壁に立て掛けて使用するデザインです。
このCDラックは2列タイプで、約200枚のCDを収納することができます。見た目以上の収納力を持ち、シンプルながらも機能的なデザインが特徴です。部屋全体のインテリアに溶け込みながらも、しっかりとした存在感を持ち、収納の役割を果たしています。
このリビングには、DJブースをはじめとする音響機器、テレビ、書籍、CDが一面に並べられていますが、圧迫感はほとんど感じられません。これは、収納家具全体がほぼ腰の高さに抑えられていること、そしてそこから上部に突き出した大型テレビやCDJの高さがほぼ等間隔で配置されているため、上部の壁面が広く空いているからです。
さらに、床の濃い色のフローリングと収納家具の前面に現れるグリッドの対比が、室内に落ち着いた雰囲気をもたらしています。これにより、リビング全体がバランスよく整えられ、ライフスタイルとしてのDJ空間が楽しめるようになっています。この配置により、機能性と美しさが共存する心地よいリビング空間が実現されています。
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