都内のRC戸建て住宅にお住いのお客様。2人のお嬢さんのお部屋を「Shelf 壁一面の本棚 奥行350mm」で緩やかに仕切りながらその両側にデスクを伸ばし学習机としてお使いいただいてます。
本棚で子供室を間仕切り
本棚は両側から使用でき、空隙はそのまま反対側に抜けるため、間仕切りとして機能しながらも圧迫感がありません。また、穏やかにプライバシーを確保する構成になっています。本棚自体に奥行があるため、少し立ち位置を変えたり目線をずらしたりすることで反対側が見えにくくなり、これにより「緩やかに視線を遮る」ことが実現しています。
また、両側に伸びたデスクは本棚と直交しており、全体としてT字型の安定した平面形を作ります。これにより、転倒防止の構造的な機能も持ちます。本棚とベッドに挟まれたスペースは、大きすぎず小さすぎず、機能的でコンパクトなサイズになっています。
天井の打ち放しコンクリートのワイルドな仕上がりの下、毛足の長いカーペットが心地よい感触を提供します。この部屋を間仕切る中央に配置された本棚のほぼ真上にはトップライトがあり、自然光が本棚上部に落ちることで、無機質な空間にわずかながら潤いを与えています。
両面を仕上げる
子供部屋の間仕切りとして使用するため、本棚の木口は両面で仕上げられています。この写真にある専用カセット、「A4書類引き出し収納」、「CD収納引き出し」、「A4書類引き出し収納2段」は、両側から使用可能ですので、姉妹が仲良く分け合って使うことができます。ランドセルもぴったり収まります。
シンメトリーに仕切る
ベッド、机、本棚がちょうどよいサイズで収まり、ベッドと本棚の間の空間も大きすぎず機能的なサイズになっています。また、この部屋自体はシンメトリーな構成であり、打ち放しコンクリートと相まってストイックな雰囲気があります。しかし、センターを本棚で間仕切ることで、それぞれの部屋はシンメトリーになり、バランスの取れた落ち着いた空間となっています。
デスクと本棚の接合部分のディテールです。将来的な模様替えに備えて、本件ではデスク付き本棚ではなく、デスクと本棚を切り離せるように設計されています。しかし、本棚のこの横板はデスクの厚さ24mmに合わせて見付寸法を24mmとし、一体感がとれるように工夫されています。
本棚(奥行350mm)を間仕切りとして使うメリット
専用カセットが双方向から使える
奥行350mmの専用カセットは両面から使用でき、共有の文具を一つの引き出しで両側から使うことができます。専用で片側だけから使用したい場合は、ルールを決めて反対側から引き出せないようにする使い方も可能です。
反対側が見えにくい
本棚自体の奥行が350mmあるため、セルの正面に立たないと反対側が見えにくく、目を合わせにくい位置となります。斜め方向からはほとんど縦材に遮られて見えないため、プライバシーを保ちやすいです。
転倒しにくい
シリーズの中で奥行350mmは最も大きく、底面の面積が広いため安定しています。さらに、本件ではデスク付き本棚が両側に配置されているため、全体がT型の平面形をとり、水平方向の動きに対して安定した構造となっています。
仕舞いに対する公平な扱い
本件の場合、年齢が近い姉妹のため、本棚を中心とした完全な線対称の造形が可能です。兄弟姉妹に対して同じものを与えることで、兄弟喧嘩が減るという事実があるように、姉妹に対して差をつけない接し方が自然とできます。
本棚の側板に向かって左右に分かれる姉妹の部屋を見たところ。全てが同じ家具で構成されているご両親の想いが伝わってきます。
家族の壁面収納
本棚で仕切られたスペースの手前は姉妹共有のスペースとして機能しています。壁に自ら描かれた大きな絵も飾ってあり、床に立て掛けられた絵、電子ピアノ等カーペットで横になりながら遊ぶ姿が想像できます。
更に、姉妹の部屋の前室には家族共有の「Shelf 壁一面の本棚 奥行350」が置かれ上階から降りてくる階段に対するアイストップになっています。
この本棚は家族共有の壁面収納として、ご夫婦の書籍やファイルなどを収納しています。また、見せない収納として専用ボックス「ファイルボックス1列」が下の2段を占めています。ファイルボックスは引き出し式の収納であり、引き出して上方から覗き込む形になるため、下の方に配置されるのは自然で効率的です。
さらに、ファイルボックスが下段に配置されることで、本棚全体の面が一様にフラットになります。そのため、本棚に正面から向かった際に視覚的な安定感があり、部屋全体の印象も整います。
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