Piombinoピオンビーノ机上ツール
“重い鉛の足枷をつけられた様に一歩一歩あるいていく” 遠藤周作の『沈黙』にある一節、ここにある鉛のイメージは重く暗い。しかもそれが動的なところが更に重く響く。
ヴェネツィアの「ため息橋 Ponte dei Sospiri」。この2階にある橋からの眺めは囚人が投獄される前に見るヴェネツィアの最後の景色であった。ため息橋という名前は、独房に入れられる前に窓の外からヴェネツィアの美しい景色を見られるのは最後であるというので囚人がため息をつくというところから、19世紀にジョージ・バイロンが物語詩『チャイルド・ハロルドの巡礼』の中で「Bridge of Sighs」と呼んだのが最初。橋を渡った先のドゥカーレ宮殿の地下には「鉛の牢獄」と呼ばれている牢があり、天井が鉛製のため「鉛牢獄」とも呼ばれていてこの牢獄には、政治犯や軽犯罪者など、身分の高い囚人や収容が短期間の囚人が入れられていた。ドゥカーレ宮殿とは真逆のその地下室内の様子はため息橋からのプロセスの延長上に特異な形として存在する。
ここで「piombo(鉛)」に対して「piombino(小鉛)」という軽い表現をとった一連のシリーズは、重く暗い中にある少しだけおどけた表現を試みたもの。木とスチールで構成されているので鉛ではなく少しだけ鉛と言いたかったところ。
Piombinoペーパーウェイト
6つの異なるフォルムのペーパーウェイト
一瞥で認識される6つの異なるフォルム。そのフォルムを認識することで、その下に置かれている書類の帰属を認識できるペーパーウェイトです。ブックエンドとしてもお使いいただけます。
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