本棚にはその人自身がにじみ出てしまう

私は電車やカフェで本を読むとき、必ずブックカバーをします。自分が読んでいる本を知られるのは、自分自身を知られてしまうようで恥ずかしいからです。私自身、興味のある相手がどんな本を読むのかとても気になりますし、知りたいと思います。その人が自分に対して薦めてくれる作品があれば、その人を知るためにも読んでみたいと思います。

その人の「人となり」を知るためには、長い時間を一緒に過ごすなどいろいろな方法があると思いますが、その人の好むものを知るというのも一つの方法だと思います。本や映画などのように、生活に欠かせないものではなく、生活を豊かにしてくれるものであればあるほど、その人の人柄が表れているように思えるのです。crt-fs_voice01_02

本は手に取り、読んでみて、はじめて作品が好きか嫌いかがわかります。好みに合わなかったものについては、処分したり人にあげたりすることもあるでしょう。つまり、本棚というのは、その人が手元においておきたいという愛着を覚えた作品がぎゅっと詰まった場所だと思うのです。

例えば好きな人がいて、その人の部屋に行く機会があったなら、どんな部屋に住んでいるのか、部屋は綺麗に掃除されているかなど、いろいろなことが気になるものです。そのうちの一つの要素として、どのくらい本を読んでいるのか、どういった作品が好みなのかなどは、その人と自分の相性をみるうえで重要だと考えます。自分には理解できそうにない難解な作品が並んでいれば、付き合っていくのは努力が必要かもしれません。でも、自分とはまったく違う分野の作品を好む人と付き合うことで、それまで知らなかった新しい世界が広がる可能性もあります。逆に、それまで友だちとしか思っていなかった人の部屋に行って、自分の好みに近い作品が並んでいれば、親近感から距離が近くなることもあるでしょう。その人が好む作品を知ると、その人がどういう人なのかを知るヒントになります。しかし、あくまでもヒントでしかありませんから、決めつけることなく付き合ってみることも大切です。

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