本は生活の一部であり人生

私が読書を愛し始めたのは比較的遅く、大学2回生の頃でした。ある経営学の授業を好きになり、その時に教材として使っていた本に心を奪われました。それをきっかけに、経営学やビジネス書などをペースは遅いながらも楽しく読んでいました。読み始めのころは読み終わった本を整理することもせず、部屋に平積みの状態で置いていました。次第に読むペース早くなり、ジャンルも増えていき、溜まっていきました。

社会人になったのをきっかけに書棚を買いました。安物で何の変哲もない木製の書棚です。買った当初は空きが多かった書棚も次第に埋まっていき、ある日の休日ふと書棚を見るとある感情が湧いてきました。それは「俺はこういう人間になりたいのか」という気持ちです。これまでは一冊一冊を読んで終われば次の本を買う、というなんとなく読むというだけのサイクルでしたし、部屋にも平積みで置いてあり、読み終わった本を振り返るなどいうことはしませんでした。ところが、書棚にこれまで自分が読んだ本を並べて全体を見てみると、自分がどういう人間になりたいのか、何に興味があるのかが目に見えて知ることが出来るのだなと思ったのです。slf-lr_voice04_01

その休日の出来事をきっかけに、本そのものへの興味が湧き、一冊一冊への思い入れの強さが変わっていきました。子どもの頃は集中力もなく活字を見るだけでイライラしていた私が、今となっては常に鞄に本が入っていなければ落ち付かない人間になってしまいました。私にとって読書はまさに生活の一部で食事や生理現象と同じような行動と言っても過言ではありません。

最近はその愛着のある本たちを整理するための書棚にもこだわりたいと思い始めています。精密にジャンルや作家ごとに分けて整理したいというようなことがしたいのではなく、書棚も生活の一部にしたいのです。言葉で説明するのは難しいですが、例えば自分に子どもができたときに「お父さんの書斎は入ってはいけないよ」という堅い場所ではなく、もっと身近な存在として本を感じられるような書棚を置きたいと考えています。

margherita 東京ショールーム

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