書籍や本棚との距離を詰めることの意味

あくまでも個人的な意見として、実体験に基づく感想も込められているんですが、書斎が存在する生活とそうではない生活では、書籍との距離そのものが遥か遠くになるか、限りなく近づくかという二つに大きく別れるものだと思っています。

そもそも少数派だとは思っているんですが、私が思う書斎というものの定義がひどく曖昧な上に適当で、しかも多くの人が私が定義している書斎に限りなく近いものか、もしくはそのものを保持していることがあるのではないかとも思っています。slf_voice38_01

書斎というと一部屋全てを本棚や書籍が取り囲んでいて、その中で作業できるスペースがあるというものが一般的なイメージであり、定義でもあると思っているんですが、私の中での書斎はもっとハードルが低く、本棚と書籍が少数であろうと手を伸ばせる位置にあり、その場所が普段多くの時間を使って生活していて作業をする場所であれば、そこは書斎だと言ってもいいと思っているのです。

普段の生活において目の前に書籍と本棚がある、つまり私の言う書斎があるというのは、大きく言いますが人生においても非常に重要だと考えています。

高尚な本、と言ってしまうと私の価値観として嫌なんですが、著名な作者の小説だとか学術書だとか、辞書でなければいけないということはなく、漫画だろうが成人向けの小説だろうが、私に言わせれば本棚に並ぶ書籍はなんだっていいんです。

書籍に貴賎もなければ上下もないと思っていますし、自分が読みたいもの、好きなものであればそれがその人の一番の書籍だと思っています。

自分が一番だと思う書籍が目の前に存在し、それが本棚に整然と並び、いつでも手に取れる距離を保ち、そして実際に書籍を本棚から取り出したり、手に持ったり、捲ってみたり、読んでみたり、匂いを感じてみたり、栞を挟んだりということをすること自体が大事だと思うのです。

書籍と接する中で新しいアイデアが浮かんだり、いろいろと新しいことを考えたり、考えさせられたり、なにかの参考になったり、知識が増えるといった可能性も増やせます。

どんなに小さな本棚だろうと、数が少ない書籍だろうと、とにかく私が定義する書斎と自分との距離を縮めておくことが、人生をより豊かにするポイントの一つだと思っています。