書斎のある生活

昔から本が好きで、よく買っていました。
本の内容は最新の自然科学から旧来の純文学まで多岐に渡るものでしたが、いずれにしても、読んだ後の吸収感というか読後感が好きで癖になっているようなものでした。読めば読むほど、自分の中に経験が蓄積されていく気がしていたのです。本は私の持っている心の満たされなさや知識欲を、大いに満たしてくれていました。他の人から見ると暗い学生生活だったと思いますが、本人にとっては、実に充実した生活と言えました。

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大学生になって気ままな一人暮らしになった時には、書籍の数が増えに増えて部屋から溢れそうなぐらいになり、流石にまずいと思って一部を処分しましたが、厳選して手元に残した分だけでも冊数は優に400は超えていました。処分した分、図書館で借りて読んだ分も含めると、少なくとも今まで読んだ本の数は900冊以上はかたいと思います。

そんな活字漬けの生活を暫く何年も送ってましたが、ついに転機が訪れました。そう、家の購入です。
家を建てるにあたって、書斎を二つ設けることにしました。土地や予算との相談の上ですが、出来上がってみると実に満足のいく内容でした。同じ部屋に本が山積みになっているのではなく、書籍専門の部屋があるというだけで、その部屋に行った時の気分が一気に静謐なものに切り替わります。また、今まで読んだ書籍が整然と並んでいるだけで、今までこれだけの量を読んできたんだという実感を視覚から感じ取ることが出来ます。単純に気分がいいです。
所詮個人の自己満足と言われればそれまでですが、どんな内容であれ一冊の本には、書いた人本人の思想や思考様式、価値観が詰め込まれています。それを読書という形で触れることは、一人の人間を理解することとほぼ同義だと考えています。勿論、本を読んだだけでは人間の全てはわからないだろう、と仰る方もいらっしゃるかもしれませんが、文章にしないと語られない人の本音というのも、同時に存在すると思うのです。
常日頃そんな風に考えているので、私自身は、本一冊を読むことの重みを感じずにはいられません。bs-06_main
なので私は、今日も読む快感が辞められず、書斎に本を足していく生活を送っています。
本好きであれば、書斎のある生活、お勧めです。

margherita 東京ショールーム

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